南野拓実が語るリバプールでの現状「ゴールとアシストに飢えている」
68分にピッチに立った南野(9番)。中島とのホットラインはいまの日本の攻撃の核だ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
インタビューで語った手応え。立ち位置を認識し、アピールの重要性も語る。
[プレミアリーグ 29節]リバプール 2-0 ボーンマス/2020年3月7日/アンフィールド
イングランド・プレミアリーグのリバプールFCの南野拓実がこのほどクラブ公式サイトのインタビューに登場した。25歳の日本代表アタッカーはユルゲン・クロップ監督の哲学を理解できてきている手応えを得るなか、ゴールやアシストといった目に見える結果を残したいと抱負を語っている。
今年1月1日にオーストリア1部リーグのRBザルツブルクからリバプールに正式加入し、これまで公式戦6試合(プレミアリーグ3試合、FAカップ3試合)に出場しているが、ゴールを奪えずにいる。南野は次のように語る。
「3か月が経ち、非常に満足できる場所でプレーできています。ですが、個人的には、ゴールとアシストの面でチームに貢献したい。この2つの部分について非常に飢えています。まだどれだけ学ぶ必要があるのか明確には分かりませんが、日々、ユルゲン・クロップ監督の哲学を理解し、良くなっていると実感しています」
また南野は自分のパフォーマンスについて、限られたチャンスの中で結果を残す必要があるとも語る。
「自分の場合は結果を出す必要があります。これはチームメイトやサポーターからの信頼を得るために非常に重要だと思います。このクラブに来てたくさんの試合に出場しているわけではなく、プレー時間はそれほど多くないですが、だからといってこれは言い訳になりません。チームメイトにアピールし、自分の得意なことを彼らに理解してもらためには、本当に必要なことをしなければいけません。
自分はチームを完全に理解するためにまだ学んでいる途中だと思っていますが、だからといって受身の姿勢でいるのは好きではありません。すぐチームに影響を与え貢献するために、毎日全力を尽くしています。チャンスは限られますが、監督が自分を必要としている時には監督の期待に応える必要があります」
そして南野はそんな個人の思いとともに、チームのため――チャンピオンズリーグ連覇とプレミアリーグ優勝に集中する。
「自分たちは気持ちを切り替えて、プレミアリーグとチャンピオンズリーグに100パーセント集中する必要があります。もちろん、チームはFAカップのタイトルを逃し、とても落胆していますが、その気持ちをうまく利用する必要があります。敗戦について考えることをやめ、試合に勝つことに集中し、より激しいトレーニングをこなすことが大事。誰も下を向いていませんし、皆が勝利することしか考えていません。ドレッシングルームの雰囲気はすごくいいです。チームはこうしたポジティブさをいつものトレーニングでも大事にしています」
現地時間3月7日に行われたプレミアリーグ、AFCボーンマス戦(〇2-1)では3日前のFAカップ5回戦チェルシー戦(●0-2)でフル出場した南野は、ベンチ入りしたものの、出場機会を得られなかった。来週11日(日本時間12日5:00キックオフ)にはUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦、アトレティコ・マドリードとの第2戦(セカンドレグ)をホームで控えている。2冠を狙ううえで大事な試合が続く。
アトレティコ戦の第1戦では出番がなかった南野だが、この試合でリバプールでのCLデビューも期待される。そこで本人が語るように限られたチャンスの中で「結果」を残せれば、クロップ監督のみならず、チームメイトやサポーターからの「信頼」も得られるはずだ。
[文:サカノワ編集グループ]