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天野純と小池龍太にも…破産決定のロケレン公式サイトに地元メディア「感謝」の記事

天野純。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

サポーター、選手、スタッフ、スポンサーへ謝意。チームに別れを告げる。

 前横浜F・マリノスの天野純、前柏レイソルの小池龍太が所属するベルギー2部リーグのスポルティング・ロケレンが4月20日、破産手続きに入った。これを受けて、クラブは21日、公式サイトに、地元メディアの記者が綴ったロケレンへの別れを告げる「感謝」の記事を掲載。「スポルティング・ロケレン、あなたは素晴らしかった」と、ロケレンがクラブの歴史を終わらせることを伝えている。

 記事では、「時代の終わりがやってきた。今年6月20日、クラブは50歳になる予定だった(編集グループ注:経営破綻により、合併を経て現在のチームが誕生)。約半世紀弱、歴史的瞬間もあり忘れられない49年だった」と感傷的に、クラブの終わりを印象付ける。

 そして、次のように続く。

「忠誠を尽くしてくれたサポーターに感謝します。あなたたちこそスポルティング・ロケレンの主力でした」

「トリコロールのユニフォームを着て戦ってくれた選手、そしてコーチ陣に感謝します。永遠にその功績は消えません」

「毎週クラブを支えてくれた何千人にも及ぶボランティアに感謝します。その動機? それはクラブへの愛、ただ、それだけでした」

「どんな時でも魂を込めて働いてくれたスタッフに感謝しています」

「この素晴らしいクラブが成功を収めるため支援してくれたスポンサーに感謝します」

「私たちのクラブに関心を持ってくれた、すべての方に感謝します」

 そのようにサポーター、選手・コーチ、ボランティア、スタッフ、スポンサー、ロケレンにかかわるすべての人たち、それぞれへの謝意が綴られている。

 そして最後は「スポルティング・ロケレン、あなたは素晴らしかった」と、クラブを称賛して締めくくっている。

 ロケレンは約500万ユーロ(約5億8000万円)の負債を抱え、選手への給与未払い、サプライヤーへの支払いの遅滞が生じ、ベルギーサッカー協会からプロライセンスをはく奪されていた。そして21日の裁判までに新たな投資家(スポンサー)を獲得できず、クラブの破産が決まった。

 2012年、14年とベルギーカップ2度の優勝を誇るが、ここ数年は経営難が続き、新型コロナウイルスによるリーグ中止と先行きが見通せぬ状況により、まったく身動きが取れなくなった。

 ロケレンのルイ・デ・フライ代表は「私たちはできる限りの努力をしたものの、残念ながら時間を許すなかで、新たな投資家を見つけることはできませんでした」と語っている。

 天野は横浜FMから1年間の期限付き移籍、小池は完全移籍でこの夏、海を渡っていた。二人のこれからの動向や立場(給与未払いであれば、小池はフリー扱いになるのか?)も気になるところだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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