浦和がオンラインで『全体練習再開』。岩波拓也は「本格的で冗談も言い合えなかった」
今季ルヴァンカップの仙台戦、ゴールを決めたマルティノスを祝福する岩波拓也(左)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
5人ほどのグループ、ローテーションで筋トレメニュー。
新型コロナウイルスの感染拡大と予防に伴いJリーグが中断されるなか、浦和レッズは4月27日、オンラインの会議システムを活用したグループトレーニングを開始した。DF岩波拓也が同日メディア取材に応じ、その様子や現在の心境などを語った。
まず岩波は、2月から試合ができず、非常事態宣言の発出に伴い全体練習も中止されている今の率直な気持ちを、次のように語った。
「いつ再開できるか分からない難しい状況ですけれど、チームとしても、できるだけコンディションを落とさないようにしてくれています。今日からチームとしてのトレーニングが始まり、少しずつ上げていかないといけないとと思っています」
オンラインの練習メニューは、約5人ずつのグループにコーチが一人つく形。ローテーションで、様々な筋力トレーニングのメニューが課されていった。
「思っていたよりも結構キツくて、しっかりメニューが組まれ、少しサボっていたら指摘もされました(苦笑)。そこは、(メニューを組んだコーチ陣が)さすがだと思いました。今は逆に自分も体を作るチャンスだと捉え、いろいろな筋トレも行っています。あとは食事の面でも、できるだけ太らない、体脂肪がつかない食事を意識しています」
久々の”チーム練習”で顔を合わせる機会となり和気あいあいとした雰囲気になるかと思われた。しかし「内容は本格的なトレーニング。あまり冗談は言い合えませんでした」ということだ。
「ただ、ズームを活用して選手同士で意見交換や話をする機会は他にも設けています。今は仲間とそのような形でも顔を合わせられるのは、嬉しいことです。でも、みんなと早く会って、一緒にサッカーがしたいですね」
岩波自身、実は2月21日に行われたリーグ開幕の湘南ベルマーレ戦(〇3-2)、右大腿部を傷めてしまっていたという。だからこの中断期間、患部のリハビリに努めることもできた。
25歳のDFは、とにかくサッカーがしたいという思いを強くする。
「ストレスは溜まるので、早くサッカーがしたい気持ちでいっぱいです。なかなか先が見えない現状で、もちろん、仕方がないと受け止めている部分もあります。いちサッカー選手としてこの現状を受けて、改めてサッカーに生かされていると感じています」「これだけサッカーをしていなかった時期はプロになって初めてで、それはどの選手にとっても同じ状況だと思うので、もう一度、コンディションを高めていきたいです」
岩波はそのように「現実」を受け止めていた。
浦和は今後、岩波をはじめ選手たちとファンのオンラインでの交流イベントなども随時行っていく予定だ。
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[取材・文:塚越 始]