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【浦和】Jリーグ無観客試合の掲出物禁止、立花社長は「サポーターの命」と最後まで反論したことを明かす

浦和レッズのサポーター。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

リーグと協議してきたが、9日の実行委員会でバナーなど「クラブ管理」のみ認められる形に。

 J1リーグ浦和レッズの立花洋一社長が6月10日、オンラインで記者会見を開き、新型コロナウイルスの影響により公式戦の中断が続くなか、今シーズンの経営状況の見込みについて報告し、前年比20億円の収入減、最悪の場合約10億円の赤字を計上する可能性があると明かした。また、この会見のなかで、前日のJリーグ実行委員会にて、ファンやスタッフの安全を守るため、無観客試合のスタンドでのサポーターの横断幕や旗の掲出を禁止することが決まった。しかし、この決定に立花社長が「サポーターの命」と最後まで反論したと明かした。

 Jリーグの村井満チェアマンは、横断幕や旗を掲出をする際に密ができてしまう可能性や、ファンとクラブがスタッフに手渡すことも想定され、そういった対象物の消毒作業なども難しいと説明。無観客試合では持参しての横断幕の設置について、「ご遠慮いただこうということを決めました」と苦渋の決断を下したと語っていた。

 一方、浦和の立花社長は次のように語った。

「私たち浦和レッズは無観客試合であろうとも、終始一貫して、スタジアムの中で横断幕を掲げたいと主張してきました。運営担当者もリーグと相談させてもらい、ブレずに対応してきました。しかし、それが(実行委員会で)結果的に『認められない』という提案があり、その際、私は何度も、何度も反対しました。しかしながら結果として、リーグとして、横断幕に関しては認めないという決定になりました。だからと言って、今でも、私はサポーターの命である横断幕を掲げる無観客試合であってほしいと願っています」

 また、Jリーグはクラブの自己管理での掲出物は認める方針を示している。これは事実上、パートナー企業と協力したうえでのバナーなど、そういった“クラブ作成”の形になるということ。個々が自主的に作成したものは対象外となる。

 J1リーグ再開は7月4日に決定。ファンとサポーターが主体となり埼玉スタジアムにしかない雰囲気を作り出してきた浦和としては、何かしら妙案を見出したいところだ。

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[取材・文:塚越始]