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【Jリーグ】8月から観客のアウェー遠征が一部可能に。7月10日以降「5000人」、8月1日から「会場の50%」で調整へ

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サカノワスタッフ

FC琉球のサポーター。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

新型コロナウイルス対策、ガイドラインを発表。

 Jリーグは6月12日、新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを発表した。無観客試合での対応をはじめ、今後、観客を迎え入れていく上でのルールや留意点が、政府方針やNPB(プロ野球)と合同で実施してきた同ウイルス対策連絡会議での見解をもとに、詳細にわたりまとめられている。6月23日の理事会で改めて決議されるが、Jリーグ再開を控えているため、ファンやサポーターにも広く知ってもらおうと公開された。

 そのなかで、8月1日以降、限定的ではあるが、観客のアウェー遠征も認められることも盛り込まれている。

 観客動員の「ステップ」について、Jリーグは次のように検討している。

 政府方針のもと、まず「ステップ2」の無観客で試合を開催。そして7月10日以降は「ステップ3=5000人動員可」、そして「移行期間(8月1日以降)」は「会場の50パーセントの動員可」で、具体的に調整を進めている。

 政府見解の注釈では、「『ステップ2』で約3週間開催すること」が「ステップ3」に移行するための目安となっている。ただ、Jリーグとしては「7月10日」を目処に観客を迎え入れての開催を設定。Jリーグ担当者は「7月10日からお客さんを入れたいという意向で準備を進めています」と説明する。

 また、「5000人以下」の超厳戒態勢の場合、まず各クラブの年間パスを有する方の来場が優先されるため、ビジター席を設けない。一般販売の有無は、クラブに委ねられる。政府は7月下旬から旅行を推奨する「Gotoキャンペーン」を展開する方針を示しているが、Jリーグでは「ステップ3」の段階にある7月中のアウェー遠征は現時点で難しい。

 一方、8月1日からはスタジアムの「50パーセント」まで開放されたあと、ビジター席は開放される。確保すべき収容人数については現在検討中。Jリーグの担当者は「政府の方針では7月下旬以降、観光・県をまたぐ移動も、推奨されていく予定です。それに準じて、Jリーグは8月1日以降、お客様の需要もあるという認識を踏まえ、ビジター席を『設ける』としています」として、アウェー遠征も認めていく方針だ。

 とはいえスタジアムによっては、座席数も非常に限られるなど様々な「条件付き」となる。ガイドラインは常にアップデートしていくため、観客動員に関しては、今後さらに詳細を詰めていくことになる。

 また、会場によっては、いきなり5000人から数万人を動員することになれば対策が難しいのでは? といった指摘も出た。Jリーグとしては、クラブと自治体の協議も重要になるとして、「政府方針が許すのであれば、たくさんのお客様と開催をしたいと考えています」とスタンスを示す。

 Jリーグとしては、政府見解に基づくルールを作成したなかで、クラブの裁量に委ねていく。つまり地域やクラブによっては、段階的に観客を増やしていくという方法が取られる場合もある。

 そして今季は各クラブに「衛生担当者」を設けることも盛り込まれている。スタジアムで衛生管理が保たれているか、あるいは、問題点・課題などを同担当者のもとに集約させ、Jリーグ全体で連携していく。

 他には現在、Jクラブでは高校生や大学生の練習参加を認めず、ユース、2種登録、特別指定といったクラブの管理下にある選手のみトップチームとの活動が可能。当面はその体制が取られる。

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[文:サカノワ編集グループ]