【鹿島】深刻5連敗、ザーゴ監督は「ビッグクラブにとって好ましくない結果」
鹿島のザーゴ監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
シュート数は18本対7本とチャンスを作ったが…。「随所に狙いとしているところをしっかり表現できていたので、ブレずに続けていきたい」
[J1 3節] 鹿島 0-2 札幌/2020年7月8日19:00/カシマサッカースタジアム
J1リーグの鹿島アントラーズ対北海道コンサドーレ札幌は、アウェーチームの札幌が鈴木武蔵の先制点とルーカス・フェルナンデスのアディショナルタイムのトドメの一撃で2-0の勝利を収めた。
一方、鹿島はリーグ3連敗、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のプレーオフとルヴァンカップのグループステージを合わせると公式戦5連敗となった。
鹿島のザーゴ監督は試合後のオンラインによる記者会見で、「再び自分たちのミスと不注意から失点し、そこから追いかける形となって負担が増えてしまいました。その中でもチャンスを多く作れましたが、得点にはつながりませんでした。ただ随所に狙いとしているところをしっかり表現できていたので、ブレずに続けていきたいと思います」と、振り返るとともに抱負を語った。
試合直後ということもあり、指揮官の口調はやや強めだった。そして鹿島にとって、この“連敗”という事態は決して許されないものだと、自分自身に言い聞かせるように言った。
「先に先制するチャンスもありました。それを決められれば、状況は変わったと思います。当然鹿島のようなビッグクラブが(リーグ戦)3連敗でスタートすることは、非常に好ましくない結果です。プロとして、この状況を自分自身で変えていくしかありません。多くの方々が2倍の努力をして、改善方法を探っていくことが重要になると思います。自分たちでこの状況を改善していくしかありません。連敗することで自信を失う点もあると思いますが、この世界で生きるものとしては、ここからの改善が重要だと思います」
この現実を受け止め、しかし指揮官はここから這い上がることこそが鹿島のプライドでもあると強調した。
「アントラーズでプレーする意義、メンタルのタフネスさ、勝たなければいけない義務があるこのクラブに来る以上、その心構えがなければいけない。その姿勢をしっかり示せないといけません。日本で最も勝利とタイトルの多いビッグクラブにいることを自覚し、振舞うことが求められます。小さなクラブとビッグクラブではそこが変わってきます。それを変えていけるのは選手自身。その意識を持ってほしいです」
指揮官はそのように、選手にここでこそ発奮を求めた。
「明らかなチャンスを決めきれなかったことは反省しなければいけませんが、相手のゴールキーパーもたたえたいです。目指しているのは連勝であり、意識改革もいろいろな方法でしています。地道な取り組みも大切になっていくと思います」
ただ焦るのではなく、地道に取り組むことが必要――。シュート数も18本対7本と押し込んだと言えた。今季就任したブラジル人のザーゴ監督はそう強調し、前を向いた。
関連記事:【鹿島】三竿健斗の実感「サッカーがないと生きる理由がない」
[文:サカノワ編集グループ]