室屋移籍で長友佑都のFC東京復帰は?「いつ帰ってくるのか」羽生直剛の質問には…
長友佑都。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ハノーファーが獲得を検討していたが……。逆に古巣のSBが手薄に。
トルコ1部リーグのガラタサライSKを退団してフリートランスファーとなっている日本代表DF長友佑都だが、8月14日時点でまだ新天地が決まらずにいる。今年1月に外国人選手枠の問題によりガラタサライで登録外となってから、すでに7か月以上、実戦からも遠ざかっている。そうしたなか、トルコメディアは長友にハノーファー96への移籍の噂が浮上していると報じていた。しかし14日、ハノーファーはFC東京の室屋成の加入を発表した。これでむしろサイドバックが手薄になったのが古巣のFC東京だが、長友の10年ぶりとなる『復帰』はあり得るのか?
これまで長友には、ガラタサライと同じイスタンブールをホームタウンとするベジクタシュJK、イタリア・セリエA昇格を果たしたベネヴェント・カルチョ、サウジアラビアの強豪アル・ナスル、そしてハノーファーが、新天地候補として具体的に挙がっていた。
直近ではトルコメディア『ファナティック』が8月9日、「ガラタサライを去った長友の次のチームはハノーファー」と題したレポートを掲載。トルコ出身であるケナン・コチャク監督が長友の経験を買っていると報じられていた。しかしサイドバックを欲していたのは間違いなかったが、結局、14日、26歳の日本代表DF室屋の加入が決定した。
長友は5月3日に行われたFC東京主催のオンラインイベント『青赤STAY HOME週間』で、元チームメイトである羽生直剛クラブナビゲーターと対談。羽生からの「東京にはいつ帰ってきてくれるのかな? と思って、みんなこのコンテンツを見ているよ」という直球の質問に、33歳のサイドバックは次のように語った。
「(2010年に)イタリアへ出発するセレモニーの時、強い言葉で、必ず帰ってくると伝えたから、もちろんプレーしたいです、青赤のユニフォームを着て。ただ、こればかりは、俺の思いだけで成立できることではないですから。FC東京に自分の思いとフィジカルコンディションを含め、チームに貢献できるものがあれば。そこでFC東京であり、羽生さんが求めてくれたら」
また、6月7日には本田圭佑とオンライン音声コンテンツ投稿サービス「Now Voice(ナウボイス)」の対談で、33歳のサイドバックは新天地について「どこの国にいけるのだろう? どこのチームにいけるのだろう? というワクワク感が圧倒的に自分の中で占めている」と語っていた。その時は“海外”で引き続きプレーすることをイメージしているようだった。
長友の心と魂に、FC東京があるのは確かだ。ただ、日本人選手でもトップクラスと言われるサラリー面を、クラブが支払えるのかどうかなど現実的な課題もあるようだ。
とはいえ、長谷川健太監督のもとタイトル獲得に挑む今季のFC東京だが、室屋退団により、サイドバックが不足しているのは明らかである。もちろん中村帆高、バングーナガンデ佳史扶と伸び盛りの若手もいて、彼らの未来に関わってくる話でもある。
ただ長友には以前からJリーグ復帰の選択肢も噂されてきただけに、クラブと何かしらの話し合いが行われている可能性はある。もしも実現すれば、Jリーグにとっても明るい話題となりそうだ。
長友は1986年9月12日生まれ、愛媛県出身。東福岡高校、明治大学を経て、2008年にFC東京に加入(07年には特別指定選手として在籍)。2010年7月からACチェゼーナ、11年からインテル・ミラノ、18年からガラタサライでプレーしてきた。日本代表として国際Aマッチ通算122試合・4得点を記録している。
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[文:サカノワ編集グループ]