【横浜FM】水沼宏太がオナイウ弾アシスト&猛烈ハードワークで勝利に貢献「少しでもみんなの力になれたかな」
水沼宏太。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
9試合ぶりの先発出場、「準備はできていた」右ウイングバックで真骨頂を発揮。
[J1 24節] 横浜FM 3-0 清水/2020年9月16日/日産スタジアム
横浜F・マリノスの水沼宏太が清水エスパルス戦、8月8日の9節・柏レイソル戦(△1-1)以来9試合ぶりの先発出場を果たし、3-4-2-1の右ウイングバックとして75分までプレーし、リーグ5試合ぶりの勝利に貢献した。22分にはピンポイントクロスからオナイウ阿道によるチーム2点目のゴールをアシストしてみせた。
ハードワークを怠らぬタフさ、献身性、チームが苦しい時に一段と生きるテクニック――。水沼の真骨頂が凝縮されていた。
1点リードで迎えた22分、横浜FMがボールをしっかりキープし、水沼が右サイドでワンタッチからDFふたりとGKの間を突くクロスを放ち、オナイウ弾をアシスト。さらに28分、再び右サイドで起点になり、オナイウにリターンパスを放ち、そこからエリキの2点目が決まった。
加えて、相手に退場者が出たとはいえ、10試合ぶりの無失点勝利だ。水沼の絶対に走り負けないという意地も伝わってきた。
水沼は試合後のオンラインによる記者会見で勝利を喜んだ。
「自分にできることは何かを考えた時、チームのためにどれだけ働けるかということでした。ウイングバックで出る準備とイメージはできていました。サイドで時間を作り、ゴールにこだわり、アップダウンを繰り返し、みんなを助けることが大事なところ。少しでも、みんなの力になれたかなと思いました」
オナイウ弾のアシストについては、「決めた阿道が上手でした。ずっと狙っていたところで、相手にとって際どい、嫌なボールを送り込むのが自分の仕事でもあります。上手くタイミングよく入れたコースと、ボールのスピードと、全部良かったと思います」と自画自賛した。
「切り替えのところはここ最近、遅くなっているとは感じていました。連戦による疲れもあり、ポジティブな声をかけることで、切り替えの部分や一歩走り切るところ、絶対、そこで僕自身は力になれるとも思っていました。まだまだ甘いところもたくさんあり、それでも良くなっているところもあります。畳みかけた時、自分が決めきらなければいけないチャンスもありましたが」
そのように収穫と課題を挙げた水沼は、やるべきことをそれぞれ頭の中でクリアにできたことを前向きに捉えていた。
「最近は逆転されるケースもあり、一体、何が足りないかをみんなで話し合ってきました。無失点に抑えられたこともポジティブに捉えています。一気には変えていけませんが、少しずつ変えていくためのいいキッカケになりました。仲間の分まで走り切ることや試合の進め方について話し合い、整理し、頭をクリアにできて、試合を運べました」
水沼にとって、横浜FMにとって、苦しい中で掴んだ“前向き”な1勝になった。
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[文:サカノワ編集グループ]