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【神戸】三浦新監督「本当に悩んだ」、イニエスタは理解を示す「最善だと受け止める」

神戸のアンドレス・イニエスタ(2020年元日撮影)。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

新指揮官の印象は「とてもポジティブ。イメージは共有できている」。

[J1 19節] 神戸 – 札幌/2020年9月26日19:00/ノエビアスタジアム神戸

 トルステン・フィンク前監督の電撃退任に伴い、ヴィッセル神戸の新監督に三浦淳寛前スポーツダイレクターが就任した。北海道コンサドーレ札幌戦前日、三浦新監督がメディア取材に応じて、「フィンク監督の解任を受けて、私の名前が挙がり、受諾することを決めました。自分の考えでは、今までのやり方を継続してやっていきたい。正直に言うと、突然のことだったので、本当に悩みました。現状の思いでは、やると決めたからには覚悟を持って、ヴィッセル神戸のために全力を尽くします」と決意を示した。

 またキャプテンを務める元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、今回の監督交代劇について次のように受け止めていると語った。

「監督交代は簡単な決断ではなく、チームとして変化が伴うものです。難しさはありますが、クラブとして最善を考えての交代だったと受け止めています。チームとしてもなかなか結果が伴わないなか、シーズンはまだ残っています。ACL(アジアチャンピオンズリーグ)もあります。そこでチームとして、さらに成長して向かっていかなければいけないと思います。先日ホームで勝利できたこと(サガン鳥栖に4-3)は、そのための大きな一歩でした」

 またイニエスタは三浦新監督の印象と、ともに目指すビジョンについても話した。

「印象はすごくポジティブです。確かに監督経験は初めてになりますが、私が日本に来てからこれまで何度も話し合いをしてきたので、持っているサッカーのビジョンはよく理解しています。ゲームをコントロールし、積極的にボールを動かしながらチャンスを作っていくイメージを共有しています。もちろんまだ始まったばかりの体制ですが、今まで取り組んできたポジティブなものに、新監督のコンセプトやアイデアを付け加えていければ、チームとしてさらに進化できます。そのためにも明日の試合(札幌戦)、いい形で結果を残し、その成長を次につなげていきたいです」

 そしてイニエスタ自身、ここからの決意を示した。

「自分としては毎試合出場するために最善を尽くすように心掛けています。ケガのため何試合か出られませんでしたが、コンディションは徐々に上がっています。この前の試合は、新たなチームを組み立てていくためにも重要な試合でした。今までやってきたことと比べて決して内容的に素晴らしいとは言えなかったかもしれませんが、4得点できて、そのアドバンテージを守り抜けたことに満足しています。チームが流れを変えていくための、大きな前進であり一歩を踏み出せた試合でした。明日はまた別の試合になりますが、この流れで、自信を持ってやっていきたいです」

 監督退任翌日に行われた23日の鳥栖戦では全4ゴールに絡む圧巻の活躍を見せた神戸の背番号「8」は、そのように前を向こうとしていた。イニエスタの逆襲もここから始まる。

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[取材・文:塚越始]

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