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【Jリーグ】大声や指笛の観客は「退場制度化」、村井チェアマンが方針を示す

第17回新型コロナウイルス対策連絡会議のあと記者会見したJリーグの村井満チェアマン。(C)SAKANOWA

善良なファンにとっても迷惑行為。

 NPB(プロ野球)とJリーグ合同による第17回新型コロナウイルス対策連絡会議が10月5日に行われ、政府の方針に基づいての段階的な観客数制限の緩和に伴う今後の対策について協議しあった。

 会議のあとのオンラインによる記者会見では、Jリーグの会場で一部のファンがガイドラインで禁止されているブーイングや指笛といった応援をしているケースが散見されることについて、Jリーグの村井満チェアマンが「退場の制度化」を行う方針を示した。

 村井チェアマンは「政府の緩和基準が発表されたことで、一足飛びに観客動員50パーセントにするということではなく、まず30パーセントからさまざまな感染防止の観点を検証し、ステップ・バイ・ステップで進めている状況です」と現状を説明したうえで、次のように指摘した。

「(今回の会議では)お客様の中には(スタジアムで)大きな声を出してしまったりする個別の事象が見られ、そうした応援行為があった時、しっかりマネジメントしていく内容まで踏み込んだ意見交換をしました。(Jリーグとして)啓発努力を重ねていくこと、また、極端にルールを守れないお客様に関しては退場をお願いすることを含めた施策を行っていこうと思っています」

 そのように「退場の制度化」を明文化する方針が示された。

「多くのお客様は善良で、しっかり手拍子を中心に応援されている方が大半です。逆に言うと、お客様からしても迷惑行為そのものであります。選手を鼓舞したり、士気を高めたりする応援と言うよりも、周りに非常に迷惑をかける行為そのものに関しては厳重に対応していきたいと、今日申し合わせた次第です」

 村井チェアマンはそのように、ルールを守れない観客への対応について改めて強調していた。

 また、感染症対策の専門家チームである賀来満夫・東北大教授は、観客数の制限をより緩和していくためには、観客の行動そのものが未来を決めていくことになると語った。

「クラシックコンサートなどは会場の5割以上の入場が認められてきています。スポーツでは応援があり、そのリスクを踏まえて現状の規制になっています。しっかり現段階でも努力をしていただいていますが、動員率50パーセントを超えてもマスクをつけて大声をできるだけ出さないことができれば、枠を超えてチャレンジできると思います」

 賀来教授はその「条件」について続ける。

「啓発は必要になります。また観客数を増やしていく時、観客の皆さんの行動がそれを決めていきます。より多くの人と楽しみたいと思う時、今観戦している方たちの行動がこの先を決定していきます。75パーセント、8割と増やす時、どのようなリスクがあるのか。試合数は少ないですが、その中でも、モニタリングはできないかという議論もしました」

 そのようにマスギャザリングによる感染症対策の専門家を招き、今年中に可能であればスタジアムの75パーセントから80パーセントで試合を開催し、データ収集することを目指したい考えも示された。

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[取材・文:塚越始]

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