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開始直後にエルボー。東京23FCが木島徹也を解雇、クラブ代表も辞任。原因は…

(C)SAKANOWA

「キックオフ前の相手選手同士の極めて当然の戦術的な会話に過剰に反応し、肘が出てしまう結果となった」

 関東1部リーグの東京23FCは10月9日付けで、同4日のブリオベッカ浦安戦で相手選手に対し試合開始直後に暴行を働いた木島徹也を契約解除するとともに、クラブ代表の西村剛敏が辞任したと発表した。また原野大輝ゼネラルマネジャーには3か月の減俸処分が科された。クラブは「この度は各方面の皆様方に多大なるご迷惑をお掛け致しましたこと、改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪したうえで今回の騒動について報告している。

 10月4日の関東リーグ後期9節のブリオベッカ浦安戦、試合開始のホイッスルとともにキャプテンマークをつけていた木島が、ハーフラインを挟み対面にいた相手に突進して顔面へ肘打ちをする。主審からイエローカードなどは提示されなかった。ただその場面が撮影された動画が公開されて、物議を醸していた。

 クラブの発表によると、原因は、本人と選手からのヒアリングで「キックオフ前の相手選手同士の極めて当然の戦術的な会話に過剰に反応し、肘が出てしまう結果となった」ということだ。この件については、「ブリオベッカ浦安様に対し、クラブ代表西村および木島選手本人、原野GMにて謝罪させて頂きました」と報告している。また、 関東リーグにも報告を行い、「今後の対応に関しましては理事会協議案件となっております」とのことだ。

 そのうえでクラブ内の処分として、9日付で木島を契約解除、クラブ代表の西村剛敏が辞任、原野GMには3か月の減俸処分が科された。クラブ代表の後任は10月12日午前中の時点では発表されていない。

 木島は複数のアマチュアリーグでプレーしたあと、松本山雅FCのJ2リーグ昇格、さらにはFC町田ゼルビアのJ2復帰に貢献。そしてカマタマーレ讃岐では中心選手として5シーズンにわたってプレーしてきた。今季から東京23FCで戦っていた。

 東京23FCはこの件を受けて、「クラブ所属全選手・スタッフに対し、フェアプレーに対する意識をさらに高めるべく緊急ミーティングを開催いたしました。今後も継続して啓発、教育活動を継続して参ります。このたび多くの皆様より、ご意見を賜りましたこと心より感謝申し上げます。頂戴いたしましたご意見を真摯に受け止め、スポーツの本質であるフェアプレーの精神を徹底して参る所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」と、フェアプレーの徹底を宣言している。

 この試合はブリオベッカ浦安が1-0で勝利を収めている。木島は後半途中に交代していた。その「原因」となったピッチ上でのミーティングで、相手チームを刺激するような文言などはなかったか、そのあたりからのフェアプレー精神の検証も必要かもしれない。もちろん、今回の木島の行為は全く認められるものではない。

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[文:サカノワ編集グループ]

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