【鹿島】神速の一撃、上田綺世は「転がってきたチャンスを何とかして掴みたかった」

鹿島の上田綺世(2019年11月撮影)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ビルドアップの始点を狙っていた。19試合ぶりの先発起用、先制ゴールを突き刺す。

[J1 33節] 神戸 1-3 鹿島/2020年10月21日/ノエビアスタジアム神戸

 鹿島アントラーズの日本代表にも選ばれるFW上田綺世がヴィッセル神戸戦、リーグ19試合ぶりの先発起用に応え、神速の一撃を突き刺してチームに貴重な先制点をもたらした。

 12分、神戸がゴール前からビルドアップするところを狙い、プレスをかけた三竿健斗がボールを奪うと、素早く前にいた上田へつける。上田はカットインからDFとボランチの計3人に寄せられたが……瞬時に右足を振り抜き、強烈なショットをゴールネットに突き刺した。

 アンドレス・イニエスタまでパスをつなげる前の段階で、息の合った連係と個人技で決め切った一発。さらに和泉竜司、土居聖真もゴールを記録した鹿島が、3-1で勝利を収めた。

 7月22日の湘南ベルマーレ戦(●0-1)以来、約3か月ぶりの先発抜擢だった。ゴールで応えた上田は試合後、次のようにこの一戦に懸けていた思いを語った。

「もちろんスタメンで出るために、練習でもアピールしてきました。誰もがそこを目指してやっています。試合に最初から出るのを前提にプレーし、それを勝ち取ることはすごく価値があります。連戦という状況だったとはいえ、転がってきたチャンスを何とかして掴みたいと思っていました」

 スカウティングの情報に加え、試合中の相手の仔細な動きを咀嚼して、上田なりの対策を練る。まさにそれらが噛み合った今季リーグ4点目(17試合出場)でもあった。

「(神戸は)ビルドアップにすごく力を入れているチームで、2枚が開いてキーパーを使いながらボランチを経由して――と把握し、ボールを奪えた瞬間、真ん中のスペースが空くことも分かっていました。そこで常にボランチと目を合わせられる距離、ポジショニングを意識していました。(三竿)健斗くんに見てもらえていたので、ゴールにつながったと思います」

 ショートカウンターに持ち込めても、時間とスペースは限られる。それが“閉じる”までの数秒、1秒、それよりも短い時間か……。しかし大きなチャンスにつなげられると読んでいた。

「(シュートは)ファーストタッチでDFをはがして『打てる』というイメージでしたが、ボランチが戻ってきているのが見え、ワンフェイクを入れて、イメージとはちょっとずれましたが、上手く対応できました」

 そしてアウェー席の入場が解禁されたことを受けて、上田はサポーターの応援が大きな力になっていると感謝した。

「サポーターの方々は僕たちを応援するために、この時世、コロナのリスクもありつつ、札幌も自分たちがビックリするぐらいのサポーターの方々が来てくれていました。今日もアウェー席に入りきらないぐらいのサポーターがいて、僕たちはプレーで返すしかできませんが、ただ拍手されるのは何も僕たちだけではないのかなと思っています」

 このゴールと勝利を、鹿島を応援するすべての人たちへ。22歳のストライカーは心の中で大きな拍手を送っていた。

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[文:サカノワ編集グループ]

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