【G大阪】アデミウソン飲酒運転事故まとめ◎クラブが苦しい代弁「ガツンと衝撃あったが、車と接触した認識なかった」
G大阪のアデミウソン。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
ミナミのクラブやバーで朝まで飲酒。「そんなにフラフラした状態ではなかった」ので運転は大丈夫だと判断。
J1リーグのガンバ大阪は10月26日、ブラジル人FWアデミウソンが25日に酒気帯び運転で事故を起こし、道路交通法違反の容疑で任意捜査された件で、緊急の記者会見を開いて、小野忠史社長、松波正信強化部長が現状で分かる範囲で説明した。
記者会見で明らかになった事実は以下の通り。
アデミウソンは10月24日、ホームゲームの柏レイソル戦(89分、左足ミドルで劇的決勝ゴールを決めている)で20時に解散したあと、知人宅で食事をした。そこから自家用車で大阪のミナミに移動し、駐車場に車を停めて心斎橋付近のバーやクラブで早朝まで飲酒しながら食事をした。
10月25日午前8時前、駐車場に停めていた自家用車でクラブハウスに向かう途中、8時35 分頃、近畿自動車道千里吹田線の追い越し車線を走行中、左前側ボディを走行車線の自動車と接触した。しかし本人は自動車との接触と認識せず、クラブハウスに向かったという。
そのまま午前9時前にパナソニックスタジアム吹田クラブハウスに到着し、10時からの練習に参加。すると練習後の11時30分、クラブハウスに警察が訪れ任意同行を求められた。
12時頃から17時頃まで、大阪府警吹田分駐所で事情聴取を受けた。そこでアルコール検査を受けた結果、基準値を超えるアルコールの検出が確認された。
警察の事情聴取を終えたあとの17時頃、クラブハウスに戻り約1時間、小野社長らG大阪関係者と本人が事実確認を行った。本人は大阪府警の捜査が終わるまで、自宅待機となる。
その後の質疑応答で、「なぜアデミウソンは事故を起こしたことを申告しなかったのか。認識していなかったから逃げたということではないということか」という質問に対し、小野社長は次のように答えている。
「本人は車と接触したという認識がなくてですね。ただ、少しぼーっとしている感じがあったようで、ガツンという衝撃は認識をしていまして、ですので車と接触した認識がないということですので、 表現的には当て逃げという意識はなかったと、これは本人のコメントでございます」
これまで同選手の酒に関するトラブルは、「一切ございません」とも答えている。
今後については、「謹慎処分というかたちで、まだ捜査段階中ですので、容疑という今状況ではありますけれど、この後の捜査の結果をふまえて最終のジャッジをさせていただきたいと思っております」(小野社長)ということだ。
この他に関しては、何時頃までどこで飲んでいたのか、どこから練習場に向かったのかなど、基本的に警察の捜査中であることから、具体的な話はあまり出ていない。車両の破損状況に関する質問も出ていない。
小野社長は「朝8時ぐらいに車を取りに行って、彼のコメントですけどもそんなにフラフラした状態でもなかったので、当然日本の法律は認識しているという風に伝えておりましたけど、彼の言葉、感覚では二日酔いで車に乗ったというコメントではなかったです」とも語っている。
とはいえ、10月19日には、新潟のファビオとペドロ・マンジーが酒気帯び運転で書類送検されたばかり。「当然日本の法律は認識しているという風に伝えておりましたけど」ということだが、おそらくその認識が欠けていたのは間違いない。事実が非常に限定的であり、もちろん選手個人の起こした問題ではあるが、G大阪のエース級の選手が起こした事件にしては、本人の主張を伝えるだけでどこか他人事のように語られれている点も気になるところだ。
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[文:サカノワ編集グループ]