【磐田】「『なぜ中止にしないのか』というお声も複数いただきました」愛媛戦開催の背景を説明
ジュビロ磐田のサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
コロナ禍、Jリーグ規定、14人以上登録可能で試合開催。延期に踏み切った他チームの場合は――。
J2リーグのジュビロ磐田は11月8日、「サッカーファミリーの皆様へ」と題して、チーム内から4人の新型コロナウイルスの陽性反応が出たものの同日のヤマハスタジアムでの32節・愛媛FC戦(△1-1)が開催されたことについて、その背景を説明している。
磐田は、特に直近に対戦した徳島ヴォルティス、愛媛FCに対し「多大なるご不安を与えてしまい、また様々なご対応をお願いすることとなり、誠に申し訳なく思っております」と謝罪。そのうえで、「 本日の試合開催にあたり『なぜ中止にしないのか』というお声も複数いただきました」点について、説明している。
「Jリーグ再開後の試合開催判断については、Jリーグ中断期間中にJリーグ実行委員会にて幾度となく議論がなされ、今年度用にリーグ戦試合実施要項が改定およびJリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインが設定されました。
改定されましたリーグ戦試合実施要項(第13条の3)には『当該チームにおけるエントリー可能な選手の人数が、トップチーム登録(J3に参加するU-23チームについては第2種トップ可および特別指定選手を含む)の選手14名(ゴールキーパー1名を含む。以下『基準選手人数』という)以上である場合、当該試合は予定通り開催される』と明確に定められております」
これまでに、一定期間、試合中止に踏み切ったJクラブチームは、クラスター発生などにより、濃厚接触者の特定が困難なうえ、あるいは濃厚接触者疑いの者を含めると、その試合を行ううえでの『基準選手人数』に満たなかったためだった。
しかし磐田はその「基準以下」に該当しなかったということだ。
「これは、『コロナウイルス感染による不公平を飲み込みながらも1試合でも多く試合を開催し、大会成立を目指していこう』というJリーグ・全クラブの総意のもとで決定されたものです」
「エントリー不可能である、陽性判定及び濃厚接触疑いとなった選手を除いた上で『トップチーム登録の選手14名以上が出場可能』というリーグ戦実施の条件を満たすため、予定通りの試合開催が決定しました」
磐田からは、選手3人・トップチームスタッフ1人に新型コロナウイルスの陽性反応が出た。一方、Jリーグ独自の基準による濃厚接触疑い者とされる選手が8人、トップチームスタッフが3人、計11人は7日のPCR検査で陰性、現時点で無症状ではあるものの、クラブとして万全を期すため、引き続き自主隔離としているという。
「メンバーが大幅に入れ替わり、登録人数もGK3名を含めて17名という状況の中、複雑な想いで試合をご覧になった方も多くいらっしゃるかと思います。それでもスタジアムに足を運んでくださった4,715人のファン・サポーターの皆様の存在は本当に頼もしく、選手たちへの心強い後押しとなりました」
そのように、Jリーグとしてもルールを策定し、それに則っての試合開催であったことを強調している。
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[文:サカノワ編集グループ]