【ACL】満身創痍イニエスタ緊急出場、古橋亨梧が同点FK弾!神戸が水原三星にPK戦の末、ベスト4進出!13日に蔚山現代と激突
前回ACL準々決勝、神戸の古橋亨梧が直接FKを決めた!(C)VISSEL KOBE
VARで「PK+警告」→「FK+退場」、ゴールも決めて数的優位に立つ。
[ACL 準々決勝] 神戸 1(0EX0 7PK6)1水原三星/2020年12月10日(日本時間23:00)/アル・ワクラ・スタジアム(カタール・ドーハ)
AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝、J1リーグのヴィッセル神戸は韓国Kリーグの水原三星ブルーウイングスとの延長120分を経てのPK戦の末に勝利し、初出場でベスト4進出を果たした。
アンドレス・イニエスタが満身創痍でラスト5分に緊急出場。PK戦の一人目のキッカーとして成功を収めたが、キックした直後に痛めていた太ももを押さえて顔を歪めた。果たして大丈夫か……。東地区の代表を決める準決勝は日本時間13日19時から行われ、神戸は蔚山現代と対戦する。
ACLは今大会、準々決勝からVAR(ビデオアシスタントレフェリー)が採用(西地区ではすでに実施済)。そのVARが、さっそく両者の明暗を分けた。
3日前の上海上港戦で大腿部を痛めて途中交代したイニエスタは、このカタールステージで初めてベンチスタートに。その影響もあったのか、神戸は前半やや引いて対応したところ、水原三星のフィジカルとスピードを全面に押し出したアタックを受け止め、7分に右クロスからパク・サンヒョクのヘッドで先制点を決められてしまう。
ただ、その後、水原三星は徹底して守備を固める。逆に神戸はパスを回して敵陣で試合を進めるようになる。しかし、ドウグラスが前線で孤立気味になるなど、突破口を見出せない。
そうしたなか35分過ぎ、前線に飛び出した西大伍が相手に倒されてPKを獲得する。
ところが、ここでVARが介入される。主審のアダム・マハドメフ氏はビデオで自ら確認するOFR(オン・フィールド・レビュー)を実施、相手選手とファウルの位置をチェックする。
そして主審は「PK+イエローカード」ではなく、カードの出し間違えで訂正するとともに、別の選手に「レッドカード+直接FK(ペナルティエリア外)」にしたのだ。
この判定は、どちらにとっても微妙なものとなった。
神戸はPKが欲しかったのでエリア内だったのではないかと改めて主張。一方、水原三星は数的不利となったために意気消沈する。
すると、このゴール前、約23メートルの直接FK。古橋がグラウンダーの一撃を放って、ゴールネットを揺らしてみせたのだ! イニエスタ直伝とも言えるような相手の意表を突くスーパーショット。つまりは神戸にとっては最高の形で、同点ゴールを手に入れたのだ。
ところがチャンスを逃しつづけた神戸は後半、数的優位に立ったものの劣勢を強いられる。両チームともにポストを叩くシュートを放つなど一進一退の攻防が続き、むしろ神戸のピンチのほうが目立った。
そして試合は15分ハーフの延長戦でも決着がつかず。ラスト5分でイニエスタが登場して、PK戦に臨んだ。
神戸はイニエスタ、ドウグラス、初瀬亮、古橋、山口蛍、山川哲史、そして相手が外したあとの藤本憲明と7人全員が決めて、7-6でPK戦を制した。
イニエスタ、ドウグラスが重圧に打ち勝ち、初瀬が鋭く突き刺した一撃で、神戸にイケイケの空気をもたらした。
東地区の代表を決める準決勝は、日本時間13日19時から行われる。勝てば19日、西地区代表ベルセポリスとの決勝に臨む。
イニエスタは準決勝の先発は厳しそうである。今回のような緊急出場が可能なのか心配されるところだ。
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[文:サカノワ編集グループ]