【浦和】J1デビューの武田英寿が選手権決勝以来となる埼スタのピッチに立つ「絶対にやってやろうという気持ちに」
オンラインによる取材に応じた浦和の武田英寿。協力:浦和レッズ
「周りを見渡すとサポーターの方々が赤くスタンドを染めていて、自分もやっとそのユニフォームを着てピッチに立てるんだという思いになりました」
[J1 32節] 浦和 0-0 湘南/2020年12月12日17:03/埼玉スタジアム
J1リーグ浦和レッズの高卒ルーキー武田英寿が湘南ベルマーレ戦、86分にマルティノスと代わってピッチに立ちJ1リーグ戦デビューを果たした。
青森山田高校から今季加入した19歳のレフティは、ラストプレーでゴール前へのドリブル突破から左足を振り抜いてシュートを放った。しかしボールは横っ飛びしたGK後藤雅明にセーブされ、そのこぼれ球を味方も押し込めず。そこで試合終了を迎えた。
武田は試合後のオンラインによる取材に応じて、デビュー戦を振り返った。
ポジションは「トップ下」。守備の負担は少なく、攻撃に専念するようにと、大槻毅監督から指示を受けて送り出された。
浦和の37番は「上手く試合に入れて、ボールに多く触れて、シュートもこの時間で2本打てたのは良かったですが、最後に点を取り切りたかったです」と語る。
実戦は8月5日のルヴァンカップ、アウェーでのセレッソ大阪戦以来、実に4か月ぶり。武田としては結果とともにインパクトの残るパフォーマンスを見せたかった。
「出場するまですごく長く期間が空きましたが、いつメンバーに入っても行ける準備はしてきました。今日やっとメンバーに入れると決まった時、すごく興奮した気持ちになりました。そこでいつも通り、と心掛けました」
埼スタのピッチに立ったのは、今年1月の全国高校サッカー選手権の決勝以来だった。
「名前を監督に呼ばれ、選手交代でライン際に立った時、周りを見渡すとサポーターの方々が赤くスタンドを染めていて、自分もやっとそのユニフォームを着てピッチに立てるんだという思いになりました。絶対にやってやろうという気持ちになりました」
すると同じタイミングでピッチに入った宇賀神が声を掛けてくれた。その宇賀神から「探していた」と最初にパスが入った。そういった周囲の先輩たちのサポートによってボールにも多く触れられたことにも感謝していた。
「悔いが残らないように、積極的に行くことができて、それは良かったと思います。ただ、これからずっと試合に出ていくためには練習から安定したパフォーマンスが求められるので、その緊張感の中で、いいパフォーマンスを常に出していけるように心掛けていきたいです」
新たな浦和の星として期待される。
「選手権が終わって浦和に加入し、皆さんから期待されていることはよく分かっていました。それだけに、ここまでリーグ戦の出場がなかったことは悔しいし不甲斐なさもあります。残り2節、自分がこの1年間、努力してきたことを見せていければいいと思いますし、これから浦和レッズを引っ張る選手として、いい印象を残して勝利に貢献していきたいです」
一歩を踏み出した武田は、しっかりと前を見据えていた。
武田は2001年9月15日生まれ、宮城県仙台市出身、19歳。178センチ・68キロ。これまでのキャリアは、ベガルタ仙台ジュニア ― 青森山田中 ― 青森山田高 ― 浦和。U-19日本代表候補。
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[文:サカノワ編集グループ]