「ビッグになったね」「当時はテンパっていて…」謙遜の上田綺世が日本代表GK権田修一に挑む。注目の開幕戦、鹿島対清水戦に向けて
鹿島の上田綺世(左)と清水の権田修一(右)。協力:Jリーグ
2019年アジアカップ前の日本代表合宿に上田が練習生として参加、権田のプレーに触れて「早くプロになりたいと思った」。
[J1 1節] 鹿島 – 清水/2021年2月27日15:00/カシマサッカースタジアム
権田「ビッグになっちゃったね」
上田「いえ、いえ、いえ……」
J1リーグ鹿島アントラーズ対清水エスパルスの開幕戦を目前に控え、鹿島のFW上田綺世と清水のGK権田修一によるオンラインでの記者会見が行われた。そのようなやりとりで始まった対談形式の会見で、日本代表にも選ばれる二人は次のように、それぞれの第一印象とデュエルでの意気込みを示した。
まず権田は次のように振り返った。
「とても短い期間でしたが、アジアカップ開催前の2018年の年末、日本代表の国内組のみの合宿に、当時大学生でしたが、(上田が)サポートメンバーとして来てくれました。まさに『ストライカー』で、ゴール前の動き出しやゴールへの執着が感じられて、実際にシュート練習では脅威を感じていました」
そしてサガン鳥栖からポルトガル1部のポルティモネンセSCに移籍したあとも、権田は鹿島に加入した上田のプレー、とりわけシュートシーンに感心してきたという。
「Jリーグの試合をハイライトでチェックしていても、ゴールシーンのバリエーションが豊富で、技術もすごくしっかりした選手。オリンピックイヤーで気合が入っていることもあり、気を付けなければいけない。個人的には、ウチの試合以外で頑張ってほしいと思います」
権田はそのように上田には“清水戦以外”での活躍を要求していた。
それを受けて、上田は権田について、「当時大学生だったんですけれど、僕はテンパっていて、何もできなかったことしか印象に残っていません。正直覚えていてもらえるのか、結構不安でした。覚えていてもらえて、すごく嬉しかったです」と、2年3か月前の“あの日”を振り返る。
「当時すごく僕の視野は狭くて、(そのなかで権田と)対峙したり、シュート練習したり、そこですごく大きく感じました。シュートストップもそうですが、ビルドアップのクオリティの高さが印象的でした。そこで、早くプロに行きたい、と僕は思いました。そういう代表での経験も経て、この2年、3年越しに成果を見せられたらと思います。当時何もできなかったぶん、権田さんに、いいシュートを決めたいと思います」
上田はそのように謙遜しつつも、自分の成長ぶりを知る意味でも、権田との対決を楽しみにしていた。
鹿島対清水戦は2月27日、カシマサッカースタジアムで行われる。午後3時キックオフ。茨城県が独自に発令していた緊急事態宣言を解除したことを受けて、スタジアム収容制限人数の上限は5000人から50パーセント(約2万人)に緩和。チケットが追加発売されている。詳細はクラブ公式サイトにて。
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[文:サカノワ編集グループ]