【鹿島】湘南戦の勝利に手応えを得る土居聖真が挙げた「個人的な反省点」とは?
練習で汗を流す鹿島の土居聖真。(C)KASHIMA ANTLERS
らしくないが、らしかった、惜しいオーバーヘッドで魅せる。
[J1 3節] 鹿島 3-1 湘南/2021年3月10日/カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズの土居聖真が3月11日、オンラインによる取材に応じて、前日に勝利を収めた湘南ベルマーレ戦での手応えを口にし、続くサンフレッチェ広島戦に向けても意欲を示した。
「ボールを保持しながら点を取れて、試合を通してピンチらしいピンチも作らせませんでした。課題であるセットプレーから点を取ることもできました。しっかり90分間で勝ち切り、ここからまたリーグ戦、ルヴァンカップと勝点を積み重ねていければと思います」
土居はそのように中止になったガンバ大阪戦を挟んでの一戦、内容を伴っての勝利に頷いた。
「ドリブルで仕掛けたり、前線でコンビネーションを絡めたり、昨日は二人だけではなく、三人、四人と絡む、相手に的を絞らせない攻撃もたくさんできました。その起点になったり、先頭に立つのが自分でなければいけないし、そこの部分はたくさん出せたかなと思います」
そうしたバリエーションのある攻撃を展開するなか、土居は交代する直前の78分、永戸勝也の左サイドからのクロスを左足でトラップし、浮いたところをオーバーヘッドで合わせる惜しいシュートを放った。本人は「一番らしくなかったのは、オーバーヘッドをしたところかなと思います。裏を返せばらしいのかもしれませんが」と、意外性に懸けたそのシーンを振り返っていた。
充実していたからこそ、鹿島のナンバー8は課題も挙げる。
「もう少し欲張って、我を出してもいいのかなと思います。ドリブルで仕掛けて、いい状態の選手にパスをするのもいいんですけれど、自分で行ききり、シュートまで行ってもいいのかなと。シュートをもっと打ちたい。そこは個人的な反省点かなと思います」
さらに相手が危険を感じるプレーを増やすこと。もちろん土居がバランスを保つことで、周囲の個性も引き立っているのだが、よりチームとしての怖さをどのようにして増やすべきかを考えている。ただ、どれだけ我を出すべきかは、ある意味、永遠のテーマなのかもしれない。
次節はアウェーでのサンフレッチェ広島戦だ。上位進出、さらに優勝を狙うためには、まず越えなければいけない、また現在地を知るうえでも重要な一戦になる。
「非常に難しいと思いますし、しっかり準備するのはもちろんです。ただ次の試合だけを見ればそうなりますが、1シーズンを通せば、11人、18人では戦えません。出ている選手、出ていない選手が全員同じ気持ちで準備をしないと、パフォーマンスも維持できません。そういったチーム力が大事になるかなと思います」
大切な試合である。だからこそ鹿島が本当の意味で『勝つ』ために、土居はその先をも見据えていた。
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[文:塚越始]