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行方市、鹿島、メルカリが「包括連携協定」締結。「強みの集合値」で新たな価値創出へ

包括連携協定書に署名した行方市の鈴木周也市長(左)、鹿島の小泉文明社長(右)。(C)KASHIMA ANTLERS

鹿島の小泉社長「行方市の方々の抱えている課題と将来像に合わせ、うまくソリューションして実現していければと思います」

 茨城県行方市と鹿島アントラーズを運営する株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーおよび株式会社メルカリは5月6日、それぞれの資源やネットワークを有効に活用し、鹿島アントラーズを中心とした地域再生を目指す「包括連携協定」の締結をした。その締結式がカシマスタジアムで行われ、行方市の鈴木周也市長、鹿島の小泉文明社長が協定書に署名した。

 三者は協定書に書かれた以下の「共同事業」を推進していく。

 (1)プロサッカークラブ「鹿島アントラーズ」を中心とした地域再生の企画及び実行
(2)デジタルトランスフォーメーション技術及び官民データを活用した行方市の課題の解決及び新たな価値の創出
(3)教育、文化及びスポーツの振興並びに人材育成
(4)その他行方市における地方創生事業の企画及び実施
(5)前各号に掲げるもののほか、各当事者が合意する事項 

 鹿島の小泉文明は記者会見で自身の実家が行方市にあり、また鹿島のホームタウンの一つしてその協力に感謝したうえで今回の連携について、次のように語った。

「それぞれが持っている強みの集合値として、行方市民の方々の生活について、長いスパンで地域とともに歩んでいく支援をできるのではないかと考えています。このコロナ禍で多くの方がデジタルやソーシャルメディアを活用し、多くの方がアントラーズに関与していただいています。そのアントラーズの強み、メルカリが持っているデジタルの強み、この二つを行方市の方々の抱えている課題と将来像に合わせ、うまくソリューションして実現していければと思います」

 行方市は中・長期的には東関東自動車道水戸線の延伸整備やインターチェンジ設置の計画もあり、観光が産業になっていく可能性も秘める。そうした時代の変化に適した地域経済の活性化、またプログラミング教育の新たな潮流に乗って「私たちがご支援できることによって、行方の将来を担っていく小学生、中学生といった若い方々にも知識や刺激を与えられるような支援をしていければと思います」と、小泉社長は期待を寄せた。

 そして、取り組みを進めるなかで地域独自のスマートシティ化の構想も見えてくるのではないかとしたうえで、「様々な課題に三者で手を取り合いながら、行方の発展に向けて、またアントラーズとメルカリの発展に向けて、皆さんで尽力していければと思います。コミュニケーションを取り、新しい行方の未来を一緒に作っていければと思います」と語った。

 また、行方市の鈴木周也市長は「今回の締結によって本市が抱える課題解決につながり、市民がより暮らしやすさを実感できるものと確信しています」と、この新たな“スクラム”で一歩を踏み出せたことを喜んだ。

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[取材・文:塚越始]

 

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