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【札幌-鹿島】前代未聞!?90度回転で背中に“ゴール裏席”。相馬監督「力もらえた」、ミシャ「唯一の問題は…」

試合後のオンラインの取材に応じた札幌のペトロヴィッチ監督。協力:北海道コンサドーレ札幌

トラブルにより反転した札幌ドームのピッチ、引き締まった展開でスコアレスドローに終わる。

[ルヴァン杯 GS6節] 札幌 0–0 鹿島/2021年5月19日/札幌ドーム

 ルヴァンカップ・グループステージ6節、北海道コンサドーレ札幌対鹿島アントラーズはスコアレスで引き分け、鹿島が1位、札幌が2位でプレーオフステージ進出を決めた。決勝トーナメント(プライムステージ)進出を懸けた同ステージでは、鹿島は清水エスパルス、札幌は横浜F・マリノスと対戦することが決まった(ホーム&アウェーの2試合)。

 この一戦、機械トラブルにより札幌ドームのピッチが反転できず、普段から『90度回転』した形で開催された。両チームの選手はゴール裏から登場。そして普段の「ゴール裏」がバックスタンドになり、背中から熱い拍手を受ける形で試合が進められた。

 少し異なるシチュエーションではあったが、鹿島の相馬直樹監督は試合後の記者会見で、「水曜日のナイトゲームに遠く札幌まで我々をサポートしに来てくれたファン・サポーターに感謝したいと思います。勝ちを一緒に喜ぶことができませんでしたが、1位で突破できました。今回はサポーター席が我々のベンチの後ろにあり、これもなかなかないことですけれども、かなりタフなゲームでしたが、選手たちは力をもらえました。本当に有難うございました」と感謝した。

 一方、札幌のペトロヴィッチ監督は、「ピッチに立ってしまえば、それほど大きな影響はありませんでした。唯一問題があったとすれば、私がピッチまで行くのに長い距離を歩かなければいけませんでしたね」と笑って語った。

 加えて札幌は『GK3人態勢』など予想とは異なるメンバーになった。その陣容について指揮官は「本来であればジェイ選手がスタートから出るプランでしたが、昨晩体調不良を訴えて試合に出場するのは難しくなり、今朝、急きょメンバー変更しました」と理由を明かした。また、試合内容は「『勝つ』という気持ちを全面に出して戦い、力のある鹿島に十分な力を示せたのではないでしょうか。勝利してもおかしくないような内容だったと思います。選手の気持ちの伝わってくる試合でした」と満足していた。

 約1か月ぶりの実戦復帰となったキム・ミンテも「これが最初で最後だと思うと、むしろプレーしやすかったです」と、そこはプロフェッショナルだ。ポジティブに捉えて、プレーに集中できたそうだ。

 両チームにとって、わざわい転じて福となす、という一戦になったか。プライムステージ……あるいは決勝での再会も、もちろん十分にあり得る。

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[文:サカノワ編集グループ]

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