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京都が新潟を下し今季初のJ2首位「勝つ顔になってきた」曺貴裁監督。川﨑颯太、嬉しいプロ初ゴール

新潟戦のあと、オンラインによる取材に応じた京都の曺貴裁監督。協力:アルビレックス新潟

荒木大吾の途中出場・終盤交代に「あまりいい交代ではないことは分かっています。ただ――」。

[J2 15節] 新潟 0-1 京都/5月23日14:03/デンカビッグスワンスタジアム

 京都サンガF.C.が川﨑颯太のプロ初ゴールでアルビレックス新潟に1-0の勝利を収め、今季初のJ2リーグ首位に立った。新潟は今季初の連敗。

 上位決戦として注目を集めた一戦。京都の曺貴裁監督は勝利にこだわった一戦であったと強調し、ここをまた一つの基準点に、さらなる個とチームの進化を遂げていきたいと意欲を示した。

「新潟さんのホームチームを応援する圧力を非常に感じるスタジアムで、予想以上にそういうものを選手たちは受けていたと思います。そのなかで、自分たちのプラン通りになったところ、相手の良さを引き出してしまったところもありますが、本当に粘り強く、勝点1ではなく勝点3を取りに行った。その姿勢を表現してくれた選手たちを誇りに思います。ミステイクはサッカーにつきもので、それを大きくしないことをサンガタウンでずっと準備してきました。今日の試合に魂を込めて、勝点3に向かっていった選手たちの成長を感じますし、まだまだ成長していってほしいと思います。すごく試合自体が面白く、お互いの良さが出た、いい試合になったと思います」

 指揮官はそのようにこの1勝に、大きな価値を感じていた。

 一方、ハーフタイムに荻原拓也、三沢直人の2人を福岡慎平、本多勇喜に交代。また52分に投入された荒木大吾は、リードを保つため90+2分に交代を告げた。その起用法について問われ、次のように語った。

「悪くはない展開でも二人を変え、フレッシュな力を使い勝点3を取りに行きました。荻原も直人も非常によく頑張っていました。ただ、勝つために次の選手を使う、それを受け入れられる状態に選手があるから、できた交代です。荒木大吾には事情を説明しました。あまりいい交代ではないことは分かっています。ただ勝点3をとるために、確固たる理由があるなか、選手にそれを理解してもらうことも監督としての仕事だと思います。勝つための判断で、これで負けていればダメ采配と言われるのは間違いなく、それを恐れては指揮を取れません」

 この日は京都ユース出身の川崎がゴールを決めた。特に下部組織出身選手には、勝負へのこだわりを強く持つことを訴えてきたなか、プロ2年目の19歳が一つ大仕事をやってのけた。

「世界の基準としても19歳、20歳の選手がやるべきプレーを見せ、非常に面白い、高みを目指せるものを今日も示してくれました」と曺貴裁監督は評価する一方、川崎のミスから致命傷にもなり得たプレーを指摘。「レベルが高くなると必ずやられていたプレー」であり、「得点を取ったことで帳消しということではなく」そこを徹底的に突き詰めるのがプロフェッショナルであると指摘していた。

 また21歳のGK若原智哉は抜群の安定したプレーを披露。そういった選手たちについて、指揮官は「ようやく若手の選手たちも、勝つ顔になってきたなと感じてきています。勝負の神様がたたえてくれたのかなと思います」と、勝負師の目をしてきたこと――勝利にこだわりながらも進化を遂げていることを喜んだ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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