【湘南】「主審も間違えれば反省してもらいたい」浮嶋監督が指摘。VARで2点ノーゴール、そこから3失点…柏に逆転負け
湘南の浮嶋敏監督(2019年12月撮影)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
前回の“判断ミス”に不満を募らせ、この試合にも影響。
[J1 20節] 湘南 2-4 柏/2021年6月28日/レモンガススタジアム平塚
J1リーグの湘南ベルマーレが2-1とリードしてから、二度にわたってVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でファインゴールと思われた得点が取り消された。するとその後、アディショナルタイムにミスもあり、瞬く間に、柏に3失点を喫して2-4で逆転負けを喫した。
2-1のあと、タリク、町野修斗の一度ゴールと判定されたシーンは、いずれも鮮やかにネットを揺らしたものだった。しかしVARの介入によって、それぞれタリクと町野のハンドのファウルで取り消された。
確かに映像での判断は、いずれも角度によっては微妙だった。ただし、ゴール直前のプレーでは、体から離れた腕の一部にでもボールが触れた場合、状況に関係なくハンドの反則になるため、受け入れるしかない判定と言えた。
湘南の浮嶋敏監督は試合後のオンラインによる記者会見で、次のように語った。
「日曜日の夜7時キックオフ、雨天のなか、たくさんのサポーターの方々に来ていただいて、本当にありがとうございます。残念ながら、結果で答えることができず申し訳なく思っています」
指揮官は続ける。
「不運なベルマーレと映るかもしれませんが、判定を含めて乗り越えていかなければいけないゲームだったと思います。得点が入ったり、入らなかったり、(2点)取り消されたり、そういったゲームの中で落ち着きを取り戻し、プレーすることがどうしてもできませんでした。アディショナルタイムでの3失点は本当に反省しなければいけません。判定だけではなく、バランスを崩したことは多いにあったと思います。そこを含めてもう一度振り返り、次へ準備したいと思います」
そして選手に伝えたことを問われると、浮嶋監督は次のように指摘した。
「判定については正直悔しいです。(主審の)笠原さんは前回フリーキックの位置が大幅に違うことがあり、そこで非常に不利な判定を受けました。今回そういう話をしてお願いしたのに、結局、FKのポイントも、選手が直さなければレフェリーが気付いていないことがありました。
そういうことを含め、レフェリーも間違えるものであっても、反省してもらえればと思います。人間がやっていることなので、間違いも当然サッカーの一部です。VARはそのためであり、判定も受け入れたうえで、メンタルのコントロールをしなければいけませんでした。みすみす勝ちを相手に与えてしまった結果になってしまったと思います。こうした判定の中でも、自分たちで声を掛け合い、もう一度冷静さを取り戻し、乗り越えなければいけなかったと話しました」
そのように主審とのコミュニケーションの部分で噛み合わずにいたところへの不安と不満が、言葉となって出たようだ。
湘南は勝点21のままで暫定13位、一方、柏は9試合ぶりの勝利で勝点17に伸ばして暫定16位に浮上した。
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[文:サカノワ編集グループ]