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バルセロナがデンベレの日本人嘲笑問題で公式声明「必要に応じ内部措置を講じる」

2019年のツアーで来日したFCバルセロナの選手たち。チェルシー戦より。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

公式サイトにて日本語でも発表。

 スペイン1部FCバルセロナに所属するフランス代表FWウスマン・デンベレが日本ツアーで、日本人のホテルスタッフ3人に対し「酷い顔ばかりだ」などと顔をアップする画像を映しながら嘲笑していた動画が流出した問題について、7月7日、バルセロナが公式サイトで公式声明を発表して謝罪した。

 スペイン語、英語、日本語、中国語など6つの言語で掲載されている。日本語サイトの内容は次の通り。

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 FCバルセロナは、数日前にソーシャルメディアに掲載された、トップチームの選手2名(ウスマン・デンベレおよびアントワーヌ・グリーズマン)が、滞在したホテルの従業員の方々などに侮蔑的な言動をとる様子が示された映像により、日本をはじめとするアジアのファンおよびパートナーの皆様に不快な思いをさせたことについて、非常に遺憾に思っています。

 このような言動は、FCバルセロナが示し、守っていくべき価値観とは決して一致するものではありません。

 クラブおよびパートナーの価値は、FCバルセロナの経営陣、執行役員から、クラブの様々なスポーツチームの選手に至るまで、組織のあらゆるレベルにおいて守るべき信念です。

 クラブは、人種問題、差別、ダイバーシティに関する教育の改善を徹底します。FCバルセロナには、人種差別が入り込む余地はありません。

 2019年夏時点でクラブの責任は前経営陣および執行役員の手にありましたが、FCバルセロナは、不愉快な思いをされた全てのファンとパートナーの皆様に公式に謝罪いたします。

 現在クラブを運営する経営陣は、これに類する事象が今後繰り返されないよう、尽力いたします。 両選手は既に、日本のファンおよびパートナーの皆様へ謝罪と後悔の念を示しておりますが、FCバルセロナは、今後も必要に応じて内部措置を講じてまいります。

2021年7月7日

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 そのように、クラブとして「守っていく価値観」とは異なるものだと強調。そのうえで「必要に応じて内部措置」を講じるということだ。

 この問題は、バルセロナが2019年7月に行った日本ツアー(チェルシーFC、ヴィッセル神戸と対戦)の際、TVゲームの設定が上手くいかないためホテルの部屋に来て対応していた日本人のホテルスタッフ3人に対し、苛立つデンベレが「酷い顔ばかりだ」とスマートフォンで顔をアップにして嘲笑。また、「ここは先進国ではないのか」などとフランス語で不満を語っていた。同部屋にいたグリーズマンも一緒に笑い、何かを発していた。すると、この動画が外部に流出。それがイングランドメディアで報じられ、わずか数日の間に世界的な問題に発展してしまった。

 6日には、同クラブとパートナーシップ契約を結び楽天グループが、バルセロナの哲学に賛同してきただけに、この問題を重視。同クラブに対し正式に抗議し、見解を求めていた。

 そして株式会社コナミデジタルエンタテインメントは7月7日、グリーズマンとの遊戯王コンテンツのアンバサダー契約を解除するとも発表。世界を取り巻く大きな社会的問題に発展していた。

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[文:サカノワ編集グループ]

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