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「自分を駆り立てるような1年に」上田綺世が22歳締め括る、日本代表GK権田修一を打ち破る衝撃ミドル。鹿島、清水に4-0大勝

上田綺世。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

23歳バースデーは、現在最強の横浜F・マリノス戦。

[J1 26節]  清水0-4 鹿島/2021年8月25日19:03/IAIスタジアム日本平

 J1リーグ鹿島アントラーズの東京オリンピック日本代表FW上田綺世が8月25日のアウェーでの清水エスパルス戦、開始18分にミドルレンジから右足を鋭く振り抜き、日本代表GK権田修一の壁を打ち破る先制ゴールを決めてみせた。試合は鹿島が4-0と圧勝。連敗を免れここ5試合4勝1敗として、しっかり上位陣を追走している。

 町田浩樹のハーフウェーライン付近へのチェイシングからボール奪取に成功し、そこからつないだディエゴ・ピトゥカがターン。前を向いた上田の足元へパスをつける。

 そして鹿島の18番はDFと1対1に。タイミングをずらすとゴールへの道が切り開かれ、躊躇うことなく一閃! 権田の右手の指先を抜け、ゴールネットを揺らした。

 上田は試合後のオンラインによる取材で次のように語った。

「(東京五輪を挟み8試合ぶりの先発起用について)オリンピックが終わり、またこのチームでポジション争いをして、こうしたチャンスをモノにしなければいけないという思いで臨みました。(先制点について)シュートの意識は常に持っています。動き出しやシュート、自分の武器を生かすことで、また別の武器が生きてきたりもします。遠目からでも振っていくことは、自分にとって追い風になると思っているので、常に前を向けたり、フリーだったりした時には、シュートに行こうと思っています」

 そして上田の誕生日は8月28日。今回、この“衝撃”のゴールで、22歳のラストゲームを豪快に締め括ってみせた。

 この1年について、「取材でもずっと話してきましたが、大事な年になると思ってきました。五輪であり、今後のキャリアであり、いろいろまた試行錯誤し、ステップアップしていかなければいけない。自分を駆り立てるような年になったと思います」と振り返った。

 触発の連続。そのなかで時には一進一退に、自分自身を少しずつ高みへと突き上げてきた。その先の未知なる挑戦へ――。

 そして23歳のバースデー。アウェーでの対戦相手は、リーグ4連勝であり13試合負けなしの2位横浜F・マリノスだ。

 上田はまた静かに闘志の炎を燃やす。楽しみな一戦だ。

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[文:サカノワ編集グループ]

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