【鹿島】荒木遼太郎「綺世が優しいので『蹴っていいよ』と言ってくれた」。城彰二以来27年ぶり十代二桁ゴール、PKで達成！

プロ２年目、城氏の12ゴールへ「追い付けるように目指したい」。

[J1 34節] 広島 １-４ 鹿島／2021年11月３日15:03／エディオンスタジアム広島

　J1リーグ鹿島アントラーズのMF荒木遼太郎がサンフレッチェ広島戦でPKによる１ゴールを決めて今季10得点に乗せ、1994年の城彰二（当時：ジェフユナイテッド市原）以来となる十代でのリーグ二桁ゴールを記録した。史上二人目。試合は鹿島が４-１で快勝を収めた。

　荒木は2002年１月29日生まれ、熊本県出身、19歳。170センチ・60キロ。東福岡高校から昨季鹿島に加入。プロ１年目にリーグ26試合・２得点を記録。そして２年目の今季リーグ32試合・10得点・７アシストと、さらに飛躍を遂げた。今シーズン公式戦通算は42試合・13得点・８アシスト。

　この日は途中出場に。３-１とリードして迎えた71分、VARとOFRを経て、和泉竜司へのファウルでPKを獲得する。そしてキッカーを託された荒木がしっかりと決めてみせた。

　荒木は試合後の取材に応じ、次のようにこの“二桁ゴール”を喜んだ。

「城さんと並べたことは、素直に嬉しい気持ちがあります。（PKのキッカーについて）最初（上田）綺世に言ったけれど聞こえていなかったのか、蹴らせてもらえないのかな……と思ったところ、優しいので『蹴っていいよ』と言ってくれました。(GKは林卓人だったが？)読まれたら止められていたと思いますが、ゆっくり見ながらコースを突けました。みんなが『おめでとう』と言ってくれて、自分もこの10点目が遠かったので、チームメイトからも祝福されて本当に嬉しかったです」

　この10点目がなかなか決まらずにいたことは、荒木自身も気にしていたという。

「（残り４試合）ACL園内に入るのが最低限の仕事、狙っていきたいです。（９点目から時間がかかったが？）正直、周りから『今日で10点目取れよ』と言われ続けていて、それはちょっと嫌でした（苦笑）。（今回のPKは）そこは落ち着いて蹴ることができました」

　城はルーキーイヤーに12得点を決めている。あと２点――荒木は「目標は高く持ち、追い付けるように目指していきたいです」と、ゴールと勝利への意欲を口にした。

　また相馬直樹監督は荒木への評価と期待を次のように語っていた。

「点を取るのは、簡単なことではありません。今日はPKでしたが、周りから信頼されて蹴らしてもらえていたので、攻守両面で信頼されている証だと思います。何より間でボールを受けられるところが特長。攻守両面でタスクの多いポジションですが、精力的にこなしながら勝利につながるプレーを続けてほしいと思います」

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[文：サカノワ編集グループ]