J1リーガー平均年俸は「3600万円」。国内では高収入、しかしプレミアリーグの10分の1以下
写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
ドイツ・ブンデスリーガ2億2000万円、フランス1部1億4000万円…。Jリーグ「クラブ経営ガイド」で『世界と日本』。
Jリーグは11月1日、「Jリーグ・クラブ経営ガイド」を公開した。各クラブが経営面で新型コロナウイルス感染症の打撃を受けるなか、「クラブ経営の原理原則に基づき、経営領域を網羅的に体系化した、いわば、クラブ経営のバイブル」という。村井満チェアマンは「是非ともこのガイドを活用し、クラブ経営力のベースを高め、その上で個々の独自性・個性を存分に発揮していただきたいと考えています」と、このガイドの位置づけについてコメントを寄せている。
そのなかで「世界と日本」を比較するデータが設けてある。そこで「平均選手年俸における世界との差(リーグ)」として、主要リーグとJ1リーグのへ平均年俸が記されている。欧州リーグは2019-20シーズン、Jリーグは2019シーズンが対象で、『GLOBAL SPORTS SALARIES SURVEY 2019 Sports intelligence』のデータを参考にまとめられている。
1ドル109円換算で、J1リーグ524選手の平均年俸は「3590万円」ということだ。
サッカー主要リーグの平均年俸1位はイングランド・プレミアリーグで4億3630万円。その差は歴然としていて、10倍以上である。
そのあとは、スペイン1部2億8020万円、イタリア・セリエA2億4550万円、ドイツ・ブンデスリーガ1部2億1770万円、フランス1部1億4280万円と続く。
現在の状況は分からず、多くは外国籍選手が対象のものだが、この時点では中国超級リーグも1億3280万円と、J1を大きく上回っている。
メジャーリーグサッカーは4520万円。なお日本のプロ野球は9630万円。
娯楽としてのスポーツ・ベッティングやそれに伴う視聴料収入が欧州主要リーグと各クラブの大きな収益源になっているため、この大きな差を経営だけで埋めるのは構造的に難しいところがあると言える。
日本国内で見れば年俸約3600万円は高収入であり、Jリーグ発足から25年という歳月を考えれば、そのステータスを築き上げてきたことは“上々”と言える。ただ、やはりサッカー界のこの「頂点」が引き上げられ、より待遇面の魅力も伴っていってほしいところ。裾野の拡大も重要になる。
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[文:サカノワ編集グループ]