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【鳥栖】金明輝監督の退任が決定、スクール指導からの叩き上げ。後任候補に山形、川井健太コーチ

鳥栖の金明輝監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「私の指導者としての未熟さゆえに、たくさんの方にご迷惑、ご心配をおかけしたことをこの場をお借りしてお詫び申し上げます」

 J1リーグのサガン鳥栖は12月20日、金明輝(KIM Myung Hwi)監督の2021シーズン限りでの退任を発表した。後任は未定。モンテディオ山形の川井健太コーチが有力候補に挙がっている。

 金監督は1981年5月8日生まれ、兵庫県出身、40歳。指導者としては、サガン鳥栖のアカデミースタッフ(スクールコーチ)を皮切りに、U-15コーチ、U-15監督、U-18監督、そして2018年10月からトップチーム監督と歩んできた、まさに叩き上げだ。今季途中までは上位に食いつき、クラブ初のACL(アジアチャンピオンズリーグ)出場も目指せる位置で戦い続け、最後は7位でフィニッシュした。

 金監督は次のようにコメントしている。

「私、金明輝は、今シーズンをもってサガン鳥栖を離れる決断をいたしました。

 まずは改めて11年間、サガン鳥栖という素晴らしいクラブで働けたことに感謝します。たくさんの思い出がありすぎて何から伝えていいのかわかりません。

 私の指導者人生はサガン鳥栖に育てられ、サガン鳥栖に全てを捧げてきました。選手として何も残せなかった私をアカデミースタッフとして招き入れていただき、アカデミースタッフと共に強いサガン鳥栖ユースの基盤作りに貢献できたこと、トップチームで活躍する選手をJ1 のピッチに数多く送り出せたことを嬉しく、そして誇らしく思います。

 それもひとえに、関わってくれたスクール生、アカデミーの選手たち、それぞれの保護者の皆様のおかげです。未熟だった私に全力でついて来てくれ、暖かく見守っていただき本当にありがとうございました。

 関係者の皆様

 トップチームの監督になった2018年10月から今までたくさんの選手、スタッフ、サガン・ドリームスのスタッフ、そして日本一のファン・サポーターに支えられ、戦ってこれました。凄まじい残留争いをした時、試合当日を迎えるのが怖かったことを今も鮮明に覚えています。

 また、コロナ禍における無観客での試合を経験し、ファン・サポーターの大切さを改めて痛感しました。今シーズンはチームワーク、一体感をベースに選手、スタッフ、サポーターが一岩となり、最高のゲームを幾度となく披露し、たくさんの勝利をあげられました。

 最高の選手、スタッフ、サガン・ドリームスのスタッフ、ファン・サポーターと共に戦えたことを嬉しく思うと同時に誇らしく思います。

 サガン鳥栖無くして今の私はありません。そして今シーズン、私の指導者としての未熟さゆえに、たくさんの方にご迷惑、ご心配をおかけしたことをこの場をお借りしてお詫び申し上げます。

 またいつか成長した姿をお見せできる日がくることを楽しみにしております。今後のサガン鳥栖の繁栄を心より願っております。11年間本当にありがとうございました。

 最後にどんな時も僕を支え、辛い時も共に乗り越えてくれた家族、両親に改めて感謝したいと思います」

 また福岡淳二郎社長は次のようにコメントしている。

「サガン鳥栖のファン・サポーター並びにスポンサーの皆様方、そして、いつも温かい応援をしていただいている関係各位の皆様方には、多大なるご心配をおかけしていることを、心よりお詫び申し上げます。

 金明輝監督の進退につきまして、本人からの申し出もあり、お互いに協議した結果、退任という形となりました。クラブとしては、来季もJ1で戦い抜くためのチーム編成を考慮したうえで、不本意ではありますが判断をいたしました。

 金明輝監督は、サガン鳥栖で選手を引退した後、指導者としての道のりをスクールコーチから始め、U-15そしてU-18の若手選手たちを育て、トップチームはもとより、多くのJクラブ、海外クラブでもアカデミー出身選手が活躍するという、育成クラブとしての礎を築いて、サガン鳥栖で大きな役割を果たしてくれました。

 そして金明輝監督は、J1リーグ10年目の節目の今年、4年ぶりの一桁順位である7位という結果で、J1リーグ11年目を迎える来シーズンへ期待を残すとともに、県民の皆様、ファン・サポーターの皆様に大きな夢を与えてくれました。

 今回、退任される金明輝監督に、クラブを代表して感謝申し上げるとともに、これまでの多大なる功績に対して敬意を表します。本当にありがとうございました。

 今後、サガン鳥栖を愛する皆様方の憧れ、地域の誇りとなれるよう、クラブ一丸となって成長していきたいと思いますので、ご理解とご協力、そして、温かい応援をお願い申し上げます」

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