中国代表の帰化選手、空港ベンチ泊の14時間待機。「敬意がない」アロイージオが協会に怒り爆発。W杯アジア最終予選：日本代表戦に向けて

「ホテルなど休む場所もありません。 その組織力、おめでとうございます！」

[カタールW杯アジア最終予選 第７戦] 日本代表 – 中国代表／2022年１月27日19:00／埼玉スタジアム

　カタール・ワールドカップ（W杯）アジア最終予選の日本代表戦に臨む中国代表だが、全選手は日本で合流するという。しかし帰化選手のアロイージオらはトランジットのオランダ・アムスデルダム空港で睡眠をとるなど、強硬スケジュールを組まれ、中国サッカー協会に対し「私たちへの敬意が全くない」と激怒している。

　最終予選の成績は、日本が４勝２敗（５得点・３失点）の勝点12で６チーム中２位、中国が１勝２分３敗（７得点・11失点）の勝点５で５位。中国としてはプレーオフに臨める３位入りへの可能性を残すためにも、この日本戦で３ポイントを目指す。ただ、現実的には2023年の自国開催のアジアカップに向けて、大幅にメンバーも入れ替えて臨む。

　そうしたなか１月23日、ブラジル出身のアロイージオ、アラン、フェルナンジーニョの３人がヨーロッパから日本へ向かうことに。しかしアムステルダムでのトランジットでは、８時間の待機がさらに延長されて、計14時間に。自身のSNS「ウェイボ」のアカウントで、空港のベンチで寝る様子とともに、中国語とポルトガル語で次のようにつぶやいた。

「皆さん、おめでとうございます。私たちをアムステルダムまで飛ばしてくれたのに、チケットはキャンセルされました。日本へのフライトは明日に変更されて、空港で８時間以上、今は14時間待ちで、ホテルなど休む場所もありません。 その組織力、おめでとうございます！　私たちへの敬意が全くありませんね」

　そのように中国協会を痛烈に皮肉っている。

　ウェイボでの中国発の情報によると、アロイージオらのチケットはどこかのタイミングで自動的にキャンセルと変更がされたと見られ、アムステルダムの空港ホテルは１か月前から満室であったという。また帰化選手はビザが適用されず、空港の外にある別のホテルを見つけることができなかったと伝える。

　果たして、交代したリー・シャオポン（李霄鵬）新監督のもと、中国代表は一枚岩になって戦えるのか？　また中国代表チームの来日は、日本政府により「60人以内」と制限が設けられるとのこと。ここからも一波乱、二波乱起こりそうだが……。

　FIFAランキングは日本が26位（アジア２位）、中国が74位（同８位）。日中戦は１月27日、埼玉スタジアムで19時から行われる。感染症対策のため、すでにチケット発売は終わっている。同最終予選のアウェーゲーム（カタール開催）は１-０で日本が勝利している。このあと２月１日、日本はサウジアラビア（ホーム）、中国はベトナム（アウェー）と対戦する。

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[文：サカノワ編集グループ]