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【神戸】15歳から監督人生を歩む。リュイス新監督が抱負「ヴィッセル神戸のベストバージョンを引き出す」

神戸の新指揮官に就任したリュイス・プラナグマ・ラモス監督。(C)VISSEL KOBE

ポチェッティーノ、ビエルサ、バルベルデ…名将たちのもとでコーチを務め、自身のスタイルを築く。

 J1リーグ ヴィッセル神戸の暫定監督に就任したスペイン人のリュイス・プラナグマ・ラモス監督が3月24日、オンラインによる就任記者会見を行い抱負を語った。『暫定』とはなっているものの、リュイス監督は「1日目から努力し、勝てるチームを作ること」に集中し、「暫定なのかどうかはあまり考えておらず、ヴィッセル神戸の監督は私であり、勝つための努力をしなければならないのは自分だと考えています」とスタンスについて語った。

 チームはリーグ4分3敗といまだ未勝利にある。課題を問われた新指揮官は次のように語った。

「攻撃面ではよりチャンスを作り出さないといけません。ゴール前へ迫る状況を増やさなければいけないと思います。守備面ではよりコンパクトなディフェンス、攻められている状況でのアグレッシブさが必要だと感じています。セットプレーでも、もっと闘争心を見せる必要があると思います」

「ここからは小さな変化を加えていくことで、チームに新たな空気を入れ、いろいろ新しくしていくと同時にゲームモデルに即し、チーム力を鍛え上げていきたいと思います」

 目指すのは「あらゆる局面で支配する」スタイルだ。

 大迫勇也、武藤嘉紀を負傷で欠き、アンドレス・イニエスタの合流も遅れた。コロナ禍による活動への影響も受けた。少しずつ生じていたズレが、まだ噛み合わずにいると分析する。ただ、ここからは「小さな変化」を加え、自らのスタイル実現と勝利のため、ブラッシュアップするという。

「イニエスタだけではなく、代表経験がありW杯に出場している素晴らしい選手も数多くいます。その選手たちのベストバージョンを引き出し、ヴィッセル神戸が勝つこと、最後はタイトルを獲ること。そのために私はここにいるので、達成したいです」

 リュイス監督は、15歳から『監督』になったという。

「ずっとサッカーは好きで、小さい頃はみんながそうするようにプレーしていました。15、16歳の時、小さい子のチームの監督をして、そこで楽しさを覚えました。18歳の時にはスペイン1部のエスパニョールの(アカデミーの)監督の仕事をいただき、そこから現在まで続けてきました」

 マウリシオ・ポチェッティーノ(パリ・サンジェルマン)、マルセロ・ビエルサ(前リーズ・ユナイテッド)、エルネスト・バルベルデ(元FCバルセロナ)……いろいろな名将のもとでコーチを務め、そこから自らのスタイルを築いてきた。日本ではFC今治を指揮し、そして今季、神戸のヤングプレーヤーデベロップメントコーチ(若手育成)を務めてきた。現在U-21日本代表としても活躍するニュースピードスター小田裕太郎らの台頭にもつなげた。

 何より「選手はファンのためにプレーするもの。ファンに伝わるような表現をすることが大切だと根本の考えにあります」と言い、「コロナ関連の規制が緩和され、ファンがスタジアムにより多く集まり、カント(チャント)を歌える、2020年以前の素晴らしい雰囲気に戻ることができれば有難いですね」とも期待を寄せていた。

記者会見を行った神戸のリュイス・プラナグマ・ラモス新監督。(C)VISSEL KOBE

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[取材・文:塚越始]

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