久保建英「岐路に立つ」。スペインメディアが南野拓実、伊東純也の存在、そして三笘薫の台頭により日本代表での「地位激変」
ベトナム戦での久保建英。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
パス成功率69パーセント、ボールロスト14回。
[W杯アジア最終予選 第10戦] 日本代表 1-1 ベトナム代表/2022年3月29日19:35/埼玉スタジアム
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第10戦、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)はシュート24本対1本と攻めながらベトナム代表と1-1で引き分けた。
この試合、レアル・マドリードからRCDマジョルカに期限付き移籍中の久保建英は4-3-3の右ウイングで先発出場し、後半開始からは4-2-3-1のトップ下でプレー。同点で迎えた61分に南野拓実と交代した。
今回のパフォーマンスについて、スペインメディア『アス』は「日本は久保への信頼を失った」と題したレポートを掲載。国際Aマッチデビュー時から期待を一身に集めてきた20歳のレフティだが結果を残せず、「森保監督の構想のなかで、日に日に重要性が薄まってきている」と指摘している。
右ウイングでプレーした前半については「最低限のプレーをした」と評し、2度のチャンスについて「ほぼフリーだったが臆病なシュートで無駄にしてしまった」と物足りなかったという見方をしている。
後半は4-2-3-1にシステムを変更。右MFに伊東純也が入り、久保はトップ下へ。伊東が突破口を切り開き、日本が試合を動かした流れから吉田麻也の同点ゴールも生まれた。そのなかで同メディアは久保のパフォーマンスについて、「ライン間で受けて攻撃を改善した」ものの、「森保監督の優先順位で上を行くリバプールの南野と交代した」。その物足りなさの象徴として、タッチ数46回、パス成功率わずか69パーセント、ボールロスト14回というデータを挙げている。
そのうえで久保の日本代表での立ち位置を次のように見ている。
「これまではワールドカップ出場は妥当だと思われてきたが、それも断言はできなくなってきた。森保監督のメンバーから今回外れた堂安(PSVアイントホーフェン)のような攻撃的な選手は良い扱いを受けるべきだろう。伊東と南野は文句なしであり、さらに三笘の台頭により、彼の地位も激変した。久保は岐路に立たされようとしている」
確かに久保が右MFとトップ下に対応できることで、今回、堂安や鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)は招集されなかった。ベトナム相手の今回のプレー――それでも森保監督の信頼は揺るがないのか? マジョルカの新監督には元日本代表のハビエル・アギーレ監督が就任した。メキシコ人指揮官のもと、久保が自信を取り戻し、観る者を魅了するようなパフォーマンスを示す日が待たれる。
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[文:サカノワ編集グループ]