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頭をキックした中国人DF、広州FCが即刻解雇!コーチ陣も減給。国際大会で愚行、中国サッカー低迷を象徴する出来事に

グアン・ハオジン(88番)は即刻解雇に。(Photo by Yong Teck Lim/Getty Images)

トップチームの選手不在、ACLジョホール戦出場のリベロ一人に責任を負わせる。

 中国超級(1部)リーグの広州FCは4月16日、15日のAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ(GS)初戦のジョホール・ダルル・タクジム戦(●0-5)で相手選手の頭部を蹴って70分にレッドカードを提示され退場処分を受けた26歳のDFグアン・ハオジン (Guan Haojin)を解雇すると発表した。さらにコーチ陣にも減給の処分を下した。

 クラブは公式サイトで、「選手の処分決定について」と題し、 「グアン・ハオジンが試合中に重大な反則を犯し、レッドカードで退場となったことは広州FCの選手に対する『3-9』条『チームルールに違反する重大な行為』である」として「即刻解雇を決定した」と発表した。いきなりの解雇通達である。

 クラブはさらにコーチ陣に対し、「ヘッドコーチは3段階、アシスタントコーチは1段階の減俸を行う」と併せて発表している。

 広州FCは改めて「『厳格』『統制』を大切にしていく」という。そしてチームのルールである「名誉、責任、チームへの奉仕、進取の精神を強く持ち、自らを厳しく律し、厳しく管理し、一生懸命練習しシーズンの目標に向かって頑張っていきます」と誓っている。

 とはいえ、広州FCがGSに派遣しているのはアマチュアとも言って過言ではない若手メンバー主体である。中国国内の新型コロナウイルス感染症対策により、トップチームの監督・スタッフを派遣できず、なんとか若手選手を揃えて取り繕った形である。

 ただ、そうしたなか中国サッカーはますます国際的な競争から取り残されつつある。そしてほぼキャリアのない背番号「88」をつけたリベロのグアン・ハオジン一人の責任として厳しい処分を下し、今回の国際大会での愚行に蓋をしようとした形である。ある意味、現在の中国サッカーを包む深い闇や低迷を象徴するような処分内容になったとも言える。

 広州は日本時間18日18時から、J1リーグ連覇中の川崎フロンターレと対戦する。

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