イニエスタ呆然、なぜ劇的FK弾はノーゴールに覆ったのか?湘南2-1勝利、神戸が最下位転落
神戸のアンドレス・イニエスタ。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
町野修斗2ゴール、ベルマーレ17位浮上。
[J1 14節] 湘南 2-1 神戸/2022年5月21日15:03/レモンガススタジアム平塚
J1リーグ14節、湘南ベルマーレがFW町野修斗の2ゴールで、ヴィッセル神戸に2-1の勝利を収めた。神戸は菊池流帆の一撃で1点差に詰め寄り、ラストプレーでアンドレス・イニエスタが劇的な直接フリーキックを決めた――かと思われたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のチェックを経て、直前で触れた武藤嘉紀のハンドのファウルでノーゴールに覆った。
アディショナルタイム表示6分を超えて9分に突入、これがラストプレーだった。そこでまさに千両役者、イニエスタここにあり! そう思わせるドラマチックなFK弾をゴールネットに突き刺した。
しかし、ここで主審がVARと交信。VARオンリーレビュー(VARの助言のみ)により、FKが当たり方向を変えていた武藤のハンドの反則で、得点は取り消された。
ハンドの反則に関しては、FIFA(国際サッカー連盟)管轄の国際サッカー評議会(IFAB)が定める2021-22シーズン競技規則(FIFA加盟、全世界共通のルール)で、「手や腕にボールが当たったとしても、その全てが反則になるわけではない」ことが確認されている。
そのうえで、「偶発的であっても、ゴールキーパーを含め、自分の手や腕から直接ゴールが決まる」場合は、ハンドのファウルになると規定されている。
今回、確かにボールが武藤の腕に当たっているように見える。VARがその“事実”を確認。その情報をもとに主審が反則であると判定し、神戸のゴールを取り消した。納得のいかない武藤、イニエスタは呆然としたまま主審に抗議するものの、もちろんこの判定は覆らなかった。
これがもしもVARのない天皇杯(準々決勝以降で採用)やJ2リーグであれば……。武藤の得点となっていた可能性もある。
試合は実に10分間のアディショナルタイムを経て、湘南のフリーキックでの再開となった101分で終了。湘南が2-1の勝利を収めた。
湘南が2勝4分8敗の勝点10で17位に浮上。一方、神戸は1勝4分9敗の勝点7で最下位に転落している。
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