「名波さんはそこが上手い」右足手術の中村俊輔が語っていたW杯中断期間の若手への”宿題”
今季プロ22年目を迎える中村俊輔(写真はレッジーナ時代)。 写真:徳原隆元/C)Takamoto TOKUHARA
6月11日から全治約6週間。「いいやつは伸びる」
ジュビロ磐田は6月14日、MF中村俊輔が右足関節前方インピンジメント症候群、滑膜炎により11日に手術を受けたと発表した。トレーニング合流まで6週間程度かかる見込み。復帰は早くても7月18日のJ1が再開したあとになるか。
今季の中村は15節を終えた段階で9試合2ゴールを記録。4月25日の10節V・ファーレン長崎戦から5月12日の14節・ヴィッセル神戸戦まで左ヒラメ筋肉離れのため欠場していた。
FIFAワールドカップ・ロシア大会に向けた中断期を迎える直前の5月19日の15節・湘南戦後、中村は次のようなことを語っていた。磐田は6勝3分6敗の8位。
「今日勝っていたら、全然違った。僕としては、自分がいないときにアウェーでマリノスとレイソルに勝ったのは大きかったと思う。ただ最後にトーンダウンしてしまって、そこは自分が不在で申し訳なかったところもある。
あとはルヴァンカップ。(山田)大記やミヤ(宮崎)がそこで活躍して出てきて、若い選手といえるかな、(荒木)大吾、大南(拓磨)、(上原)力也……これまで機会を掴めずにいた選手が結果を残したことは良いこと。自信をつけられれば、チーム力もアップする。一人ひとりの居場所があって、名波さんはそこで責任を持たせて、プレッシャーをかけるのが上手い。いいやつは伸びる。だから、この中断期間は大きいよ。上も下も見据えないといけない微妙な勝点ではあるけど、逆にあまり周りを気にせず、まず自分自身との争いになるから」
そのように、W杯期間の約1か月の活かし方が重要だと強調していた。6月24日に40歳の誕生日を迎えるが、いまなおJリーグ屈指の練習の虫だ。その中村が課した中断期間の「宿題」とも言える。名前を挙げられた選手たちは徹底的に弱点の修正と武器の強化に努め、中村が安心して復帰できるような(ポジションを奪うぐらいの)状況を整えたい。
文:サカノワ編集グループ