VAR確認中の主審への囲い込み“威圧”に「対話できず事が進まなくなってしまう」。JFA審判部が選手に協力を求める
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「選手が言いたいこともあると思います。ただ、こうした状態になると…」
日本サッカー協会(JFA)は8月23日、レフェリーブリーフィングを行い、今季これまでのJリーグでの判定に関する具体的な事象をもとに、JFA審判マネジャー(Jリーグ担当統括)の東城穣氏から解説があり、傾向とともに審判サイド、選手・監督サイドの課題など説明があった。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がJ1リーグで本格採用されて2年目を迎え、より試合が公正かつスムーズに進むように取り組みを進めていることが詳しく報告された。
そうしたなか、重要な場面での判定にエキサイトするのは仕方ないものの、VARとの確認をしている時などに、主審を選手たちで囲い込む事案が頻繁に発生している点を懸念。結果的に、主審と他の審判員の交信を妨げる、ボール・アウト・オブ・プレーの時間が長くなり、プラスに働くことはないとして、選手に理解を求めた。
東城氏は次のように訴えた。
「選手が言いたいこともあると思います。ただ、こうした状態になると、主審が副審と、状況によってはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と確認をしたい時、(囲まれて)プレッシャーをかけられたり、何かを話しかけられると、なかなか事が進まなくなってしまいます。
状況として選手の気持ちも理解していますが、やはり、これをすることによって、最終的に時間が掛かってしまいます。他の審判員とコミュニケーションを取りたくても進まなくなってしまいます。選手の皆さんには、ぜひ、こういったところではご協力をいただきたいと思っています」
そのように、VAR交信中の時などの複数選手による“威圧”は、主審をはじめ審判員に相当な負担(ストレス、混乱、心的なダメージ)になっていることが分かる。正当なジャッジをスムーズに下すうえでも、主審への囲い込みをしないでほしいと求めていた。
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