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【W杯第1戦データ比較】タックル16回。日本はセネガルよりデュエルしていた

コロンビア戦で決勝のゴールを決めた大迫(15番)と歓喜する日本代表の選手たち。写真:新井賢一一/(C)Kenichi ARAI

セネガルの枠内シュートはわずか2本。

[ロシアW杯 グループH] 日本 – セネガル/2018年6月24日午後8時(日本時間25日午前0時)/エカテリンブルク

  FIFAワールドカップ・ロシア大会のグループリーグ第2戦、日本代表対セネガル代表が間もなくキックオフを迎える。ここではW杯のグループステージ第1戦、日本対コロンビア(〇2-1)、セネガル対ポーランド(〇2-1)、それぞれのデータを比較検証してみた。

 日本が試合開始3分に11人対10人と数的優位に立ったため、あくまで参考にすぎないと言える。ただ、そのデータを紐解くなかで、今回の対戦の綾となりそうな部分が浮かんでくる。

 セネガルはパス本数が352本と少なく、クリア数38回が際立つ。つまり危険を察知すれば、前線のニャン&ディウフの2トップに向けてロングボールを放つ場面が多かった。そこで2トップにつながらなくても、中盤のマネらがセカンドボールを回収するという狙いだったことがうかがえる。

 注目はタックル数だ。数的優位だったとはいえ日本が16回と、セネガルの9回を大きく上回っている。ヴァヒッド・ハリルホジッチ前監督から継承した部分と言える球際での積極的なアプローチを、最後まで怠らず続けていたことが分かる。親善試合のパラグアイ戦から続いている、このアグレッシブなボールに対する”詰めの姿勢”は生命線だ。継続させたい。

 一方、セネガルは1点目をオウンゴールで奪っているが、枠内シュート2本で勝利を収めている。実に効率的だった。2点目も治療を受けていた選手がピッチに戻った瞬間にバックパスをかっさらうという幸運な形で奪っている。その抜け目のなさと勝負どころを嗅ぎつける力には要注意だ。守備陣も心理面で相手ペースに持ち込まれず、駆け引きの主導権を握りたい。

 ボール支配率43%とカウンタースタイルだったセネガルが、果たして今回の日本戦で、どのように仕掛けてくるかもポイントだ。いきなり仕掛けてきたとき、自陣を固めてゆっくり時間を使おうとしてきたとき、パスで展開してきたとき、そのあたりのスカウティングはできていると思うが、チーム内で、行くとき、引くとき、など意思統一して挑みたい。

 他にもデータを比較してみることで、この対戦の妙や楽しみが見えてきそうだ。

▼第1戦のデータ比較
(※日本2-1コロンビア、セネガル2-1ポーランド)

       日本 セネガル
ゴール        2点 2点
失点     1点  1点
シュート数  14本 8本
枠内シュート 6本 2本
枠外シュート 5本 4本
ブロックS※ 3本 2本
CK     6本 3本
オフサイド  1回 3回
ファウル   9回 15回
警告     1回 2回
退場     0回 0回
※ブロックされたシュート

ボール支配率 59% 43%
パス成功率  87%     81%
パス本数   565本   352本
パス成功数 491本  266本
パス総距離  101キロ  107キロ

▼守備機会
タックル   16回  9回
ブロック    4回   1回
クリアー   24回  38回

▼走行距離
1位 長友佑都 10.74キロ  ゲイエ 10.61キロ

▼トップスピード
1位 原口元気 32.18キロ/h ニャン 32.62キロ/h

▼パス本数/パス成功率
1位 吉田麻也 93本/92%  ゲイエ 41/91%

文:サカノワ編集グループ

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