【W杯 セネガル戦】長友が走行距離、スプリント「2冠」達成。不変の”誰にも負けない走り”
ロシアW杯で2試合連続でチーム内走行距離1位を記録した長友佑都。写真:新井賢一/(C)Kenichi ARAI
チーム内2試合連続総距離1位。人生を懸けた一戦で、誰よりも走る。しかも…「まだまだ走れる」。
[ロシアW杯 グループH 第2戦] 日本 2-2 セネガル/2018年6月24日(日本時間25日)/エカテリンブルク
FIFAワールドカップ・ロシア大会グループリーグの日本代表対セネガル代表戦、両チームの全選手の中で日本の左サイドバック長友佑都が最長となる11,088メートルを走った。さらにスプリント数53回も全選手中1位。身体能力の高さが自慢のセネガル相手に、総走行距離、スプリント数の「2冠」を達成。その走りでチームを支え続けた。
2位は走行距離が柴崎岳の10,661メートル、スプリント回数がセネガルMFイドリサ・グイエの47回だった。
走行距離11キロ台を記録したのは長友のみ。CKなどセットプレー時に自陣へ戻ったり、敵陣まで行ったりする距離も含まれるため、あくまで参考に過ぎない。とはいえ、”走り”で誰にも負けないと自負する長友が、まさに人生を懸けた重要な一戦で、誰よりも走り、強豪からチームに勝点をもたらしたのは流石の一言だ。
サイドの主導権争いが激しいなか、スプリントでも相手を上回ったあたり、「まだまだ自分は成長できている。もっと成長できると感じている」と語る向上心を具現化しようとする芯の太さが感じられる。
また、長友はコロンビアとの第1戦でも10,745メートルと日本の中で最長距離を走っており、チーム内2試合連続で”最も走った男”になった。
「セネガルは本当にいいチームだった。諦めないことが同点につながった。次のポーランド戦はもっと強い気持ちとチームが一つになることが大事になる」
長友はそのようにハイレベルの対戦相手と戦えたことを誇らしく嬉しそうに語り、28日のポーランド戦に向けて気持ちを引き締めていた。
さらにツイッター(@YutoNagatomo5)では試合後、「4年前の悔しさがふつふつと湧き上がる。 俺まだまだやれるやろ。 もっと走れる。 もっと戦える」と、さらに走ることを宣言している。
長友がしっかり走れているか——。それも日本が狙い通り戦えているかどうか知るバロメーターの一つとなる。
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文:サカノワ編集グループ