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GK権田修一、なぜ攻めない! 本田圭佑が叫ぶ「ゴンちゃん行け、行ってええよ」。日本代表のコスタリカ戦、ラストプレーの“消極性”

権田修一。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

アディショナルタイムの攻撃時CK、GKのパワープレー参加はいまや戦略の一つだが…。

[カタールW杯 E組 第2戦] 日本代表 0-1 コスタリカ代表/2022年11月27日13:00(日本時間19:00)/アフメド・ビン=アリー・スタジアム

 カタール・ワールドカップ(W杯)グループEの第2戦、日本代表はコスタリカ代表に0-1で敗れた。日本は12月1日、決勝トーナメント進出を懸けてグループステージの第3戦、スペイン代表と対戦する。

 この試合のラストプレー。1点を追う日本は敵陣でフリーキックのチャンスを得た。残り時間は約20秒、ラストプレーになる可能性が高い。

 そこで日本の選手たちはゴール前へ向かう。すると『ABEMA』の解説を務めていた元日本代表の本田圭佑は「ゴンちゃん行け! 行ってええよ!」と、GK権田修一がパワープレーに参加すべきだと訴えた。ただ吉田麻也らが加わるものの、権田は加わらず。

「行け! 行ったらええのに。だって一緒でしょ状況は。20秒しかないのに」

 そして伊東純也のキックは、ファーサイドを狙ったものの、力なく中央付近のDFにヘッドで弾き返される。それを伊東が再び拾ったが、クロスには持ち込めず。脅威を与えることなく、ボールがタッチラインを割って、試合終了を迎えた。

 果たして、日本がこうした状況で、そういったスクランブルでのGKを加えたパワープレーを準備していたのか。勝点を是が非でも奪いに行く、というスタンスが本当に共有されていたのか。そのあたりは見えなかった。

 日本対ドイツ代表戦では、試合終了間際、ドイツの守護神マヌエル・ノイアーが、コーナーキックの際にパワープレーで加わり不気味さを放った。ドイツ代表にはセットプレー専門コーチがいて、フリック監督体制下では、CKなどセットプレーから16試合中10ゴールを決めている。

 今回もギャンブルではあるが、決して“ヤケクソ”だったわけではない。セットプレーでは、誰が誰にマークにつくのかを決めていて(ゾーンディフェンスの場合もあるが)、そこにGKが加わると、マーカーの整理ができず少なからず混乱を招く。しかも高さのあるGKはストーン役など、いろいろ攻撃の役割も担える。

 加えて、ドイツはノイアーがどの位置にセットしてチームとして生かすのか、ポジションも決まっていた(それが有効だったかは検証が必要だが)。そのようにアディショナルタイムのセットプレーでの総攻撃は、戦略・作戦の一つとなりつつある。

 しかもコスタリカには、体格で日本が上回っていたというプラス面もあった、チーム内の優先順位が整理できているのかは日本代表の一つ課題に。

 もちろん捨て身の攻撃に行かず日本が0-1で終えたことでのプラスも若干あるが……。パワープレーで加わった権田へハイボールを狙う。その背後にいる日本の選手が――! そんなラスト1秒まであきらめない日本代表も見たかった。

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