×

【Jリーグ】同一日実施PCRと抗原定性の検査結果656件が大阪大の論文に掲載

(C)SAKANOWA

「Jリーグ並びにJクラブが実施してきた検査が、医学界への貢献につながったことは大変光栄です」

 Jリーグ(野々村芳和チェアマン)は1月30日、大阪大学(感染症総合教育研究拠点)から「新型コロナウイルス感染症に関する抗原定性検査の感度と特異度」に関する論文が公表されたと発表した。Jリーグが感染対策の一環としてJクラブに所属する選手・スタッフを対象に行った検査結果データが、「NPB・Jリーグ新型コロナウイルス対策連絡会議」科学アドバイザーである大阪大学の村上特任教授の研究グループに提供し、そのデータが研究に活用された。

 今回の研究は、Jリーグのクラブで、選手とスタッフを対象にしたJリーグの新型コロナウイルス検査で、同一日にPCR検査と抗原定性検査が行われたことに着目。オミクロン株流行下において同一日かつ同一個人に両検査が行われた656件の結果に基づき、抗原定性検査の感度と特異度を明らかにしている。

 その結果、検査の感度や特異度といった値は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐための有効な検査体制を構築するうえでの基盤となる値になったという。

 研究成果は2023年1月30日19時45分に英国科学誌「BMJ Open」(オンライン)に掲載された。タイトルは「Sensitivity of rapid antigen tests for COVID-19 during the Omicron variant outbreak among players and staff members of the Japan Professional Football League and clubs: A retrospective observational study」。著者名は、村上道夫・佐藤一志・入江知子・加茂将史・内藤航・保高徹生・井元清哉 DOI。

 Jリーグは「新型コロナウイルス感染症対策の一環としてJリーグ並びにJクラブが実施してきた検査が、医学界への貢献につながったことは大変光栄です。本研究に携わる全ての関係者の皆さまに深く御礼申し上げます」と感謝している。

Ads

Ads