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なぜ米国はWBCをサッカーW杯のように扱うようになったのか?ガーディアンが特集「必然」と「偶然」

阪神との練習試合でホームランを放つ日本代表の大谷翔平。(Photo by Kenta Harada/Getty Images)

変化は見られるものの、スーパースターが参加に二の足を踏む『米国が勝って当たり前』の風潮。

 ワールドベースボールクラシック(WBC)が3月8日から21日まで開催される。東京ドームなどが会場で、準決勝・決勝はアメリカのローンデポ・パークで行われる。

 イギリスメディア『ガーディアン』は3月6日、「なぜ、アメリカはついにWBCをサッカー・ワールドカップ(W杯)のように扱うようになったのか?」と題した詳しいレポートを掲載した。

 今大会、アメリカのTVでは「あまり普及していない」MLBネットワークではなく、より広く視聴可能な英語版ネットワークTVで報じられるという。そのあたりにも関心の高さが示されているそうだ。

 セントルイス・カージナルスのノーラン・アレナドは「(今年はアメリカ代表としてプレーしたいと思う)選手が増えました」と言う。ただ、やや宣伝が“誇大化”されている点にも言及。「WBC史上最もスターが散りばめられたスカッドに」という触れ込みだが、2006年のWBC初開催以降、最も優れたメンバーを揃えた、というほうが正しいだろうと指摘している。

 そのようにスターも意欲を示す大会になりつつあるのはポジティブな要素だ。とはいえアメリカの多くの選手は『勝って当たり前』という風潮であるため、参加に二の足を踏む傾向がいまなお強い。優勝しても「やるべきことを遂行しただけ」としか思われないというのだ。

 そのあたりが故障の可能性を抱えてまで出場する必要性があるのか? という議論になってきた。

 一方、アメリカでも注目を集め、盛り上がりを見せる「偶然のタイミング」として、カタール・ワールドカップ(W杯)の開催を挙げる。カタールW杯の視聴率は、2018年から30パーセントアップした。それにより自国を代表してプレーする素晴らしさに触発され、参加を直訴したメジャーリーガーも多かったに違いないと見ている。

 また「野球を『国技』としているのは、日本、キューバ、ドミニカ共和国で人気がある」と、日本にも触れている。そしてアメリカでも「国際的」な競技として娯楽の重要な要素になっているが、それでもラグビーやクリケットの国際大会と比較しても、WBCは相対的にマイナーだと言う。

 そして2026年のサッカーW杯は、アメリカ・カナダ・メキシコの北米3か国共催に。マーケットはまだまだ及ばないものの、サッカーの人気がついに野球を超えると言われる。

 マイク・トラウトは「優勝しかありません。それ以外は失敗です」と決意を示す。米国を代表するチーム――その責任と覚悟が「U.S.A」のもと強固に団結していると記している。

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