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【浦和】スコルジャ監督が“激震”バイエルンのトゥヘルとナーゲルスマン、さらにクロップについて語る「彼らのチームはスペースの使い方が上手い」

バイエルンを解任されたナーゲルスマン前監督。(Photo by Alexander Hassenstein/Getty Images)

トップ下『10番』タイプをサイドに配置、レフ・ポズナンでの成功体験。

[ルヴァン杯 GS2節] 浦和 – 清水/2023年3月26日15:00 /浦和駒場スタジアム

 ルヴァンカップ・グループステージ(GS)2節、浦和レッズが3月26日に清水エスパルスと対戦する。

 その対戦を前に、マチェイ・スコルジャ(Maciej Skorza)監督が24日、オンラインによる取材に応じた。そのなかで、指揮官がこれまで影響を受けてきた監督について改めて話を聞いた。

 リバプールFCのユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)、そしてバイエルン・ミュンヘンに激震が走ったトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)新監督、そしてユリアン・ナーゲルスマン(Julian Nagelsmann)前監督――。そのドイツ人の3人の名指揮官から、インスピレーションを受けたり、アイデアを想起させたりしてきたという。そして実際、前所属のポーランド1部レフ・ポズナンで戦術が奏功したこともあったそうだ。

「(ドイツ人監督からの影響について)彼らのチームはスペースの使い方がとても上手いです。ビルドアップ時にはその先まで考え、キープレーヤーが重要なスペースに進入できるような準備もしています。

 トゥヘルもクロップも守から攻への切り替えが速いサッカーをします。ボールを持った時に焦れない(迷わない)ことも大切にしています。

 例えば(トゥヘルが率いた202-21UEFA欧州チャンピオンズリーグ決勝)チェルシーがマンチェスター・シティから、カイ・ハフェルツが決勝点を奪ったシーンはまさにそれを象徴していました。

 3バック対ジョゼップ・グアルディオラの4バックという異なるシステムの対決であり、そのギャップを上手く突いて、ストライカーがしっかり決めたゴールでした(ゴールキーパーから3本のパスでシティのラインを突破して打開)」

 そしてナーゲルスマンからトゥヘルのバイエルンの監督交代劇について話題を振ると、ポーランド人のスコルジャ監督はこんなエピソードを明かした。

「レフ・ポズナンでは、ナーゲルスマンのバイエルンから戦術をコピーしたこともありました。トップ下『10番』タイプの選手が、サイドのスペースを使うというものです。そのようにギャップを作って相手サイドバックを引き出し、スペースを突いていきました。リーグ戦でその形から決勝点を挙げた試合もあり、私も満足しました」

 トップ下が少し異なる立ち位置について、相手を混乱させつつゴールを攻略する――。浦和でもハマったら面白そうな、見てみたい戦い方だ。

「レッズでも選手の特長をしっかり把握し、個々の能力を生かすような戦術をこれからは用意していきたいです。私がここに来た当初、自分のやりたいサッカーに選手をはめていこうとしましたが、それだけでは上手くいかないと感じました。選手たちに合うと確信できたアイデアを使っていきたいです」

 これまで日本で5試合を戦ってきた。Jリーグではより戦術的な戦い方が重視され、監督の役割が非常に大きいと感じているという。スコルジャ監督とともに、浦和がどのように戦術・戦略的にも進化を遂げていくのか。明日26日のルヴァンカップ・清水エスパルス戦では、GK牲川歩見ら新たな戦力の起用が予想され、チーム全体の底上げも図っていく。

Posted by 塚越始