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【山形】またも監督経験者の内部昇格…クラモススキー解任決定、渡邉晋コーチが監督就任

渡邉晋監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

2勝5敗と黒星先行、ブラッドリーコーチも退任。クラブ社長は「現状打破へ変化していく時」。

 J2リーグのモンテディオ山形は4月4日、ピーター・クラモフスキー(Peter Cklamovski)監督との契約を、4月2日付で解除したと発表した。併せてクリス・ブラッドリーコーチの退任も決まった。後任には渡邉晋(Watanabe Susumu)コーチが昇格する。

 クラモフスキー監督のもと、チームは昨季6位に食い込みJ1参入プレーオフに参戦。しかし1回戦で4位ロアッソ熊本と2-2で引き分けて「上位チーム優先」の条件のため敗退に。

 そして今季、半田陸(→ガンバ大阪)、山田康太(→柏レイソル)、ディサロ 燦シルヴァーノ(→清水エスパルス)ら主力が相次いで抜けるなか、これまで2勝5敗と黒星が先行してきた。フロントや強化部の見通しの甘さも明らかで直近の補強もなく、まだ十分逆襲もあり得るタイミングではあったが、クラブは監督交代により巻き返しを狙う決断を下した。

 クラモフスキー氏は次のようにコメントしている。

「永遠に残る記憶と共にモンテディオ山形を去ります。選手やスタッフに別れを告げた時、私がこのフットボールクラブに与えた影響に気付かされました。

 私が就任したその日から、我々全員で築き上げてきたフットボールと、2021、2022シーズンの良い時も悪い時も、我々の戦い方を成長させてきたことを誇りに思っています。 

 昨シーズンの終盤、フィールドでは嬉し涙が溢れ、スタジアムでは鳥肌が立った素晴らしい光景は、私の心に永遠に残るでしょう。残念ながら、今シーズン、私が皆様と過ごせる時間は短くなってしまいましたが、全選手が勝者となり、さらなる成功を追い続けるために成長している過程にあると思っています。

 クラブ関係者の皆様、選手、スタッフ、そして我々を応援し続けてくれた全ての素晴らしいサポーターに心から感謝しています。

 最後に、監督として、クラブ史上最高勝率を達成したことを誇りに思います」

  昨季からコーチを務めてきた渡邉新監督は次のように決意を示している。

「このたび、モンテディオ山形の監督に就任いたしました渡邉晋です。まず初めに、いちコーチとしてクラモフスキー監督を支え切れなかったこと、このような結果になってしまったことに大きな責任を感じています。

 クラブからの要請に対する今回のこの決断は簡単なものではありませんでした。しかし水戸戦後の選手の表情、叫びを思い出した時、『彼らと一緒にここから這い上がってみせる』という想いに優るものはありませんでした。モンテディオ山形のために尽力いたします。

 残り35試合、これまで以上の熱いご声援をどうぞよろしくお願い致します」

 また山形の相田健太郎社長は「現状を打破していくためには非常に辛い思いはありますが、クラブとしてさらに変化をしていく時ではないかということも考え、今回の決断に至りました」と、変化が必要だと感じたと言う。そのうえで、「チームをしっかり支え、上昇できるような体制を共に作っていくために覚悟を持って取り組んでまいります」と決意を示している。

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