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【浦和】岩尾憲が初のACL決勝へ「絶対に勝ちたい」。ゲームキャプテンの司令塔、実感する進化の手応えとは!?

浦和の岩尾憲。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「チャンスクリエイトが増えている」

[J1 9節] 川崎 1–1 浦和/2023年4月23日16:00/等々力陸上競技場

 J1リーグ9節、浦和レッズがブライアン・リンセンの同点弾で、川崎フロンターレと1-1で引き分けた。浦和は公式戦11試合、リーグ7試合負けなしで、サウジアラビアのアル・ヒラルとのAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝(4月29日アウェー、5月6日ホーム)に臨む。

 ボランチとしてチームの攻守を統率し、この日はゲームキャプテンを担った岩尾憲(IWAO Ken)は、臨機応変にゴールへ向かうチャンスの形と数が増えてきていると手応えを得ていた。

「開幕当初はなかなか上手くいっていなかった部分でしたが、チャンスクリエイトの機会が確実に増えています。それはチームが前進している証拠。さらにいろんな形でスコアを動かせるチームになっていきたいと思います」

「(ACL決勝へ)その回数は大切。とはいえ、その回数をそこまで作らせてはもらえないでしょう。もちろん、ボールをゴールへ持っていくところを突き詰めることに終わりはありません。より向上していくため、取り組んでいきます」

 マチェイ・スコルジャ監督からは具体的に改善点が示されてきた。今何をすべきか、そして目指すべき先も共有できていると言う。

「良かった点は継続し、改善点も明確に提示されています。そのように前向きにトライできているなか、負けずに進んでいけています。できないことができるようになるペースがこのままでいいのかは考えつつ、今できていることができなくならないこともまた大事なので、そこは共有できているので継続が重要だと思います」

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 そしてアル・ヒラルとのACL決勝へ。このファイナルは、岩尾にとって、どのような戦いになるのか――。その問いに、35歳の司令塔は「絶対に勝ちたい」と、サッカー少年のように純粋な思いを口にした。

「絶対に勝ちたいです、月並みな言葉ですが。クラブにとっても、個人にとっても、この結果は非常に重要だと思っています。今日のサポーターの雰囲気も素晴らしかったですが、ダウンをしている時に川崎のサポーターの皆さんから『頑張ってこい』という拍手ももらえたことも含め、日本を代表して戦うクラブだと実感しました。恥じないようにプレーしたいです」

 試合直後、ACLへモードを切り替える、サポーターの情熱的なチャントが等々力陸上競技場に響き渡った。

「改めて勝って終わりたかったと、あの歌声を聞いた時、すごく感じました。『勝って終わりたかったな』という試合を、また次しないように。そう感じさせてくれたチャントでした。もちろん、(先制されながらも)引き分けで終えられて、少なからずチャンスを作れたことなど、まずポジティブな要素を一旦取り上げて次に向かうことが今は大事だと思うので、いいエネルギーを持って進みたいです。(29日のアル・ヒラルとのACL決勝初戦へ)しっかりいいコミュニケーションをとり、現実的なプランを含めていい準備をして、試合を迎えたいです」

 岩尾はそのように冷静だが気持ちの昂ぶりを抑えるように語り、決戦の地・サウジアラビアへと向かった。

Posted by 塚越始