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【町田】シミュレーション疑惑のPK、ポープがビッグセーブ!「最大限できることはやったが…」「だからこそ止めたかった」

FC町田ゼルビアのエンブレム。(C)SAKANOWA

アンジェロッティとの駆け引きで上回り、無失点勝利に導く。

[J2 13節]大宮 0-1 町田/2023年5月3日14:03/NACK5スタジアム大宮

 J2リーグ13節、FC町田ゼルビアが翁長聖の得点を守り切り1-0の勝利を収めた。GKポープ・ウィリアムはPKを止めるビッグセーブなど活躍し、無失点で連勝に大きく貢献した。

 そのPKシーン。70分、スルーパスからゴール裏のスペースを室井彗佑がダイアゴナルに突く。そのシュートコースを消すようにポープがスライディングをして体を投げ出した。

 そして室井の動きを見て、町田の守護神は腕を引いて“触れていない”とアピール。すると室井の残った左足がポープと接触……。引っかかったともいえるが、わざとぶつかっている(イニシエイト)とも言えたが、主審は笛を吹いてポープのファウルと判定。イエローカードを提示した。

 しかしポープはここでアンジェロッティのキックをセーブ! 「自作自演」と自身は振り返ったが、ファウルを与えた責任を取るように、ビッグセーブを見せた。

「自分が招いたので止めたいと思いました。あれを止めることでチームは活気づきますし、ギリギリの局面のところで結果を残せたのは、自分にとってポジティブだったと思います。(PKストップについて)すごく冷静にいられて、最後まで見ようと思って、それが結果として、右に踏んで左へ飛んで、止めることができました。それで勝てたので言葉になりません」

 VTRで振り返ると、審判が室井のシミュレーションだと判定していたとしても決して不思議ではなかったのではないか……。そんな微妙なシーンでもあった。

 その点について問うと、ポープは次のように自身の見解を示した。

「レフェリーの方とコミュニケーションを取りましたが、(ファウルの判定の笛を)吹かれてしまうと、もう変わりません。難しいシーンでした。僕ら(ゴールキーパー)はあのように飛び込んでぶつかりに来られると、どうすることもできません。

 僕は手を引いて、最大限自分のできることをしたつもりでした。そういうふう(PK)に捉えられてしまっては仕方ないとも思いました。だからこそ止めたかったです。それを表現できたと言いますか、しっかり示せたのは良かったです」

 何より、全員で掴んだ勝利――。ポープは胸を張って喜んだ。

「この暑いなかでも、センターバックの3人がしっかり跳ね返して、それをみんなが拾ってくれた。チーム全員で1点を守り切るために体を張ってくれました。僕は最後のところで準備ができていたのも、チームのみんなが頑張ってくれるからこそ。それは間違いありません。チーム全員で掴み取った勝利になりました」

 町田は9勝2分2敗の勝点29で首位をキープしている。

Posted by 塚越始

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