ヴィッセル神戸サポーターが要請「イニエスタ退団の場合、最終戦は神戸で」。Jリーグ主催の国立バルサ戦ラストマッチ報道を疑問視
神戸のアンドレス・イニエスタ。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
イニエスタの残留を希望も、「叶わず退団となる場合、バルサ戦を最終試合とせず、ホームである神戸開催試合でサポーターと直接挨拶の場を設けることについて約束を願います」。
ヴィッセル神戸サポーター連合は5月12日、同グループの公式サイトで「クラブへの要請について」と題し、FCバルセロナとの親善試合の東京開催、アンドレ・イニエスタの退団、天皇杯の日程変更など、いずれも重要な情報が報道先行で知ることになっている「状況を憂慮」し、4点をクラブに要請したと発表した。
そのなかで、クラブに初のタイトルである天皇杯をもたらすなど5シーズン在籍したイニエスタがこの夏に退団する、そのラストゲームが6月6日の国立競技場でのJリーグ主催のFCバルセロナ戦になる――という情報について、同グループはまず残留交渉をすべきだと希望し、「それが叶わず退団となる場合、バルサ戦を最終試合とせず、ホームである神戸開催試合でサポーターと直接挨拶の場を設けることについて約束を願います」と主張している。
同グループは次の4点を要請している。
1)選手のためにクラブは、ヴィッセル神戸及び来日するFCバルセロナの選手たちの精神的な支援や肉体的なコンディショニング、パフォーマンスを発揮するための最大限のサポートとマネジメントを行うと共に、初優勝を目指す選手たちにリーグ戦に集中できる環境を提供するよう願います。
2)イニエスタ選手とサポーターのためにクラブには、イニエスタ選手と神戸の5年にも及ぶ特別な関係の維持、発展を念頭におき残留交渉に全力で取り組んでほしいと考えております。なお、それが叶わず退団となる場合、バルサ戦を最終試合とせず、ホームである神戸開催試合でサポーターと直接挨拶の場を設けることについて約束を願います。
3)地域のためにクラブは、ホームタウンでの地域活動が重要です。サッカーを通じて地域の活性化に貢献することは、クラブとしての社会的責任を果たすことでもあります。今回の東京開催によるホームタウンのあり方、リーグ戦初制覇に向けた覚悟を問う声の真意、その心情に寄り添った対応(情報発信)が求められています。地域と共に歩み、地域の人々と一緒に応援する姿勢を大切にし、地域との連携をより一層強化してほしいと願っております。
4)サッカー界のためにクラブが、バルサ戦開催により日程変更を受けた天皇杯対戦クラブの選手、サポーターの来場にあたって快適に過ごせるよう心配りを行うことを願います。また、クラブとしてサッカー界全体の発展に寄与することも大切です。天皇杯の格式を重んじ、健全な発展に向けて、他クラブや協会と協力し、先頭に立つ想いで一層取り組んでほしいと思います。