【浦和】関根貴大が初のドッペル達成。しかし「マジか!」とハットトリック達成のチャンスでの伊藤敦樹のシュート選択に…
浦和の関根貴大。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
幻の得点シーンは「感覚的にちょと出ていたので、正直オフサイドだと思いました」。
[J1 12節] 浦和 4–1 湘南/2023年6月28日19:30/埼玉スタジアム
J1リーグ12節、浦和レッズが関根貴大の2ゴール、興梠慎三、ホセ・カンテの得点で、湘南ベルマーレに4-1の勝利を収めた。AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)との兼ね合いでミッドウィークとの連戦が組まれてきた浦和だが、ここで他チームと18試合消化で並び、9勝6分3敗の勝点33で、首位横浜F・マリノスから6ポイント差の4位に。
関根は自身キャリア初のドッペルパック(2ゴール)を達成。1点目は中央から持ち込んで中へ切れ込んで相手二人をかわすと、右足を鋭く振り抜きシュートを突き刺した。
「いいところで受けられて、駆け引きしながら相手を滑らせる(スライディングさせる)ことができて、冷静にプレーできました」
そして2ゴール目。キャプテン酒井宏樹の影のアシストも効いていたという。
「(酒井)宏樹くんがなぜそこにいるのか、ぐらいのスプリントで最終ラインを引っ張ってくれたので、その後ろがすごく空いたのが見えました。そこへ大久保選手がいいボールをくれたので、ふかさないことを意識して打ちました」
自身にとっては初の複数得点である。ただ、自身は「ハットトリックをめちゃくちゃ狙っていた」。スコルジャ監督も関根の調子の良さを買って出場時間を引っ張り、そのあと大記録達成のチャンスが二回あった。
しかし……。伊藤敦樹と関根で3対1の局面を作り出して、関根がフリーでパスを待った。が、伊藤はシュートを選択(決め切れず……)。そのあとも右クロスを関根が合わせてゴールネットを揺らしたものの、オフサイドで認められなかった。
「(伊藤のシュート選択に)マジか! と思いましたよ。お前打つのか、と。3対1くらいでしたから、呼ばなくても(パスが)来るかなと思っていましたが、貪欲さが足りませんでした。(そのあと伊藤とは話した?)すごい顔をしていました、『ごめん』みたいな。(オフサイドのシーンは?)感覚的にちょと出ていたので、正直オフサイドだと思いました」
関根自身は調子の良さを感じていたそうだ。こうして目に見える結果を残せたことで、より“軽く”なっていくとも言う。
「調子はずっと良くて、なかなか結果がついてこなかったものの、その他ではいいプレーができていると感じてきました。こうしてゴールがついてくると、より体も軽くなります。ゴールへ向かう姿勢を出していけます。(チームとしても)より前を向こうという姿勢が強くなっています」
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推進力をもたらす男――関根のこの2ゴールが3連続ドローの続いていた浦和に勝点3とともに、さらなる勢いをもたらすはずだ。連戦となる浦和は7月1日、鬼門のアウェー・サガン鳥栖戦に臨む。