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【神戸】武藤嘉紀が体調不良だったと明かす「肺炎チックな感じ。苦しい思いをしてきた」。横浜FMとの天王山、2得点をもたらす圧巻の活躍

神戸の武藤嘉紀。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「例えセンターバックで出てくれと言われても…」

[J1 29節] 横浜FM 0-2 神戸/2023年9月29日19:03/日産スタジアム

 J1リーグ29節の「1・2位頂上対決」、ヴィッセル神戸が大迫勇也と武藤嘉紀のゴールで横浜F・マリノスに2-0の勝利を収めて、首位をキープした。残り5試合、両チームの勝点差は「4」に開いた。

 ボレーを放った際にファウルを受けて、大迫の先制点につながるPKを獲得。さらにコーナーキックからヘッドで自身1ゴール。全ゴールに絡む活躍を見せた武藤嘉紀は試合後、約3か月、「肺炎チック」な症状で体調不良が続き、そこから復活してのこの日のパフォーマンスだったと明かした。

「今日に懸ける想いは本当に強かったです。自分自身、体調を崩して、なんとか試合に出られている状態が続いていました。チームにもあまり貢献できていなくて、やっとコンディションも整ってきて、この天王山でなんとか結果を残し、チームを勝利へ導きたいと思っていました。その強い想いが、今日はプラスに出たと思います」

 その体調不良について問われた武藤は、7月7日のアルビレックス新潟戦のあたりから体調を崩していたと明かした。

「肺炎チックな感じですかね。ちょっとこじらせて、そのせいであまり良いコンディションではないとうか、苦しい思いもしてきました。そういった面でも、やっと思うようなコンディションでプレーできました」

「ギリギリでした。逆にチームに迷惑をかけてしまうかもしれないとも思っていました。ただ何がなんでも勝点を積み重ねたかったですし、それで試合に出ないで負けてしまえば後悔もします。それぞれケガやいろいろなことがあったなか、今シーズン、みんながチームのために闘っています。そういったことが今日もプレーに出ていたと思います。気持ちのこもった試合ができました」

 残り5試合、2位の横浜FMと勝点4差をつけた。この日の勝利で大きなアドバンテージを得た。ただ武藤は気を引き締める。

「まだまだですね。何も成し遂げていません。マリノスは優勝を何度も経験しているチームです。ここであきらめるようなチームではないと分かっています。僕らは一戦一戦全力でやり切って、勝点を重ねていく。それだけです」

 走り切ったヴィッセルの11番は、誰もがチームのために淡々と闘っているとも語った。

「チームが勝つならなんでもします。例え、センターバックで出てくれと言われても100パーセントを出すつもりです。とにかく今チームがいい状況にあるのは、間違いなく犠牲心を持ち、全員が淡々とプレーできているからだと思います。勝点が少し離れたからと言って、やめずに続けることが重要になってくると思います」

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 首位の神戸は17勝7分5敗(51得点・25失点)で勝点58、一方、2位の横浜FMは16勝6分7敗(52得点・36失点)で勝点54。

 神戸はこのあと次戦10月21日の国立競技場での鹿島アントラーズ戦まで約3週間空く。この横浜FMとの大一番のあとオフに入り、一度心身ともにリフレッシュし、シーズン最終盤へと突入する。

Posted by 塚越始

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