【浦和】スコルジャレポートの真相、「来季続投」発表がまだなのは事実
ACLを制覇し、表彰式で歓喜する浦和のスコルジャ監督(左)と荻原拓也(右)。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
Jリーグの現状に加え歴史を含め造詣に深いファンが取材に応じる。
ポーランドメディア『iGOL』が10月7日に掲載した「エキゾチックな海外リーグの監督、ここ数か月のまとめ」と題したレポートが浦和レッズのファン・サポーターの間で話題を集めている。これはポーランドのジャーナリストが、日本とJリーグに詳しいポーランド人のサッカーファンを取材。このファンが浦和のマチェイ・スコルジャ監督のこれまでの発言などを踏まえて、今後について考察している。
あまりに反響があったため、このファンはSNSで「皆さん、上記(今回)の記事でSkorża監督のことは監督自身の言葉が書かれているわけではなく、私の個人的な意見だけです」と日本語で伝えている。
「私は自分の今シーズンに関する考えと将来に関する推測を伝え、またはオンラインに公開されているインタビューや記事などで読んだ内容も参考にしています。監督自身の意見を直接聞いていない点をご理解ください。この記事が日本でこれほど広まるとは予想外でしたが、念のために言っておきます:この内容をSkorża監督の言葉と受け取らないでいただき、あまり深く分析する必要はありません」
そのように強調している。
スコルジャ監督はもしかするとフットボール本部の対応に満足していないのではないか? フットボール本部からの要求も強いのではないか? など……浦和の現在の体制やこれまでの補強動向などを踏まえたうえで、自身の見解を示した内容となっていた。
いずれにせよ、アビスパ福岡の長谷部茂利監督、名古屋グランパスの長谷川健太監督の来シーズン契約更新は正式に決定したが、スコルジャ監督に関してはまだ何の発表もない。もちろん、複数年契約を結んでいる可能性もあり得る。
またスコルジャ監督はポーランドのレフ・ポズナンでは2021-22シーズンにリーグ制覇を達成。その時も選手たちからの人望は厚かったが、翌シーズンの契約は「家族の事情」により更新しなかった。そのあたりもこうした時期になると、レッズファンにとって少し気がかりな点ではある。
真っ先にキーパーソンから契約を更新していく欧州の感覚からすると、日本のように例え契約更新が確定(内定)していても、監督の去就の正式発表が年明けになったりする状況は、おそらく“考えられない”だろう。とにかく、スコルジャ監督の「来季続投」がまだアナウンスされていないのは事実である。
ちなみにこのほどドイツ代表指揮官に就任したユリアン・ナーゲルスマンは、ドイツサッカー連盟(DFB)と年俸400万ユーロ(6億3000万円)で契約し、そこにバイエルン・ミュンヘン時代の未払い650万ユーロ(約10億円)も加わると言われる。解任されたハンス=ディーター・フリック監督の年俸も650万ユーロ(約10億円)だったとされる。
また、2022-23シーズンを迎える際にセルティックFCにいたアンジェ・ポステコグルー監督は220万ポンド(約4億円)で契約を更新していたと言われる(トッテナム・ホットスパーでの年俸は不明)。
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アジアを制してクラブワールドカップに挑むスコルジャ監督が、ヨーロッパのメインストリームに加わる――いずれ(できれば数年後であってほしいが)、そのチャンスを逃したくないのもまた事実だろう。あるいは、母国のクラブチーム、そしてポーランド代表からの待望論も聞こえてくる。加えて進む為替の円安が、交渉を難しくする一因になっている可能性は多いにある。