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【鹿島】「恩返し、やり切った」岩政監督が意味深発言の真意を語る。「弱さを見せてしまった」と本音も…

岩政大樹監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

明日吉岡FDと話し合い、「『優しさ』という言葉にかなり包んでいますが…」。

[J1 34節]鹿島 2-1 横浜FC/2023年12月3日14:03/県立カシマサッカースタジアム

 J1リーグ34節、鹿島アントラーズが横浜FC戦に2-1の勝利を収め、今季リーグ14勝10分10敗の勝点52に伸ばし、昨年に続き5位でフィニッシュした。5年連続無冠に終わり、2024-25シーズンから新方式になるAFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の、ACLエリートとACL2、いずれの出場権も得られなかった。

 岩政監督は試合後の今季最終戦のセレモニーで、「また来年、この選手たちとともに戦ってください。必ず今年捲いた種を花開かせてくれると思います。1年間……僕は12年間、皆さんと共に戦えて幸せでした。本当にありがとうございました」とあいさつ。退任を示唆するようなニュアンスであり、サポーターもざわついた。

 指揮官はこのあとの記者会見で、この発言の“真意”を問われ、次のように語った。

「今は多くを語るつもりはありません。(昨年コーチで就任し、レネ・ヴァイラー前監督の後任として監督就任)2年間自分なりに全てをやり切ったと思っています。僕はここに、監督ではなく、10年間の恩返しに来たので、その恩返しという形は自分なりにやり切ったと思っています。

 昨日も皆様にお話をさせていただきましたが、クラブに対しても、選手に対しても、優しさがあり、(何かが)足りなかったと思います。それは監督として見た時、弱さを見せてしまった気がしてなりません。そこは自分の反省点として持ち、このステージが一旦終わります」

 そして鹿島のコーチから監督へ怒涛の日々だったとも語った。

「突然コロナの影響で監督代行の仕事が始まり(ヴァイラー前監督の来日がビザの影響で遅れ)、コーチ業が始まったかと思ったが、すぐ監督になってしまい.怒涛のような日々でした。予期せぬ形で始まった監督人生なので、自分の中で準備できていなかったところが、そのまま出てしまったなという反省はあります」

 そのうえで、次のように複雑な胸中を明かした。

「監督として選手、クラブとどのように向かうかという点では、先ほどの『優しさ』という言葉にちょっとかなり包んでいますが、言わずとも分かってくれるだろうというところが、必要以上にあったと思います。そこは監督として、最終的に自分が苦しみ、結果を出せない時には誰もかばってくれないので、その現実を知った時、いろいろな反省がありました。この数週間、数か月考えていました。

 ただ、その間に、同じ場面で選手起用を含め、違う選択をしただろうかと思うと、多分それはしなかった気がしています。だから、やり切ったと思っています。そのなかでできなかったこともありますが、それも含め今の自分でした」

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 鹿島の吉岡宗重FD(フットボールダイレクター)は明日12月4日に岩政監督と話し合うとして、そのあとクラブから退任あるいは続投の正式発表がありそうだ。

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