【川崎】脇坂泰斗が中村憲剛から継承の『14番』で初優勝「苦しんで獲ったタイトル。すごく嬉しい」
川崎の脇坂泰斗。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
リーグ戦は8位に終わり、「そういった意味でも懸ける思いは強かった」。
[天皇杯 決勝]川崎 0(0EX0,[8PK7])0 柏/2023年12月9日14:00/国立競技場
天皇杯決勝の川崎フロンターレ – 柏レイソル戦、川崎が延長120分間スコアレスドローのあとPK戦を8-7で制して、3大会ぶり二度目の優勝を果たした。脇坂泰斗は『14番』をつけての初めてのタイトル獲得に。ヒーローインタビューでは感極まり涙を浮かべる場面もあった。
今季Jリーグ・ベストイレブンにも選ばれたボランチは試合後の取材で、「苦しんで獲ったタイトルなので、すごく嬉しいです」と笑顔を覗かせた。
「昇格プレーオフなどを見ていると国立のピッチは使い込んでいる印象を受けたので、より慎重に試合に入りました。ただ相手に押し込まれ耐えるような時間が長く続きました。そこでもう少し意図的にボールを動かせられれば良かったですが、そこのワンチャンスをモノにしてくる力が向こうにあり、自分たちから崩れないような声掛けは、よりいつも以上に意識し試合をしていました」
前から行きたい前線、ロングボールも活用してくる柏にセカンドボールを拾われるのを警戒しやや下げて対応したい守備陣……その狭間で、脇坂もバランスを取る試行錯誤が続いた。
「今日に関しては勝ちさえあればいいゲーム。そこをチーム全員の力で勝ち取れました。PKについても、前日にちょっとするのではなく、事前にすごく練習している選手も多くいました。そういった意味で積み重ねがこうしたゲームに出るんだと感じました」
何より、レジェンドである中村憲剛のつけてきた「14番」を継承し、初めてのタイトル獲得となった。脇坂は「14番をつけての初めてのタイトル。ここに至るまでにはいろいろありました。特に今季はリーグ戦の奪還を目指していたものの8位に終わり、そういった意味でも懸ける思いは強かったです。とても嬉しいです」と頷いた。
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28歳の脇坂にとっても、分岐点と言えるタイトルとなった。
川崎は12月12日のAFCアジア・チャンピオンズリーグ(GS)最終6節、アウェーでの蔚山現代戦で今季最終戦を迎える。