欧州スーパーリーグ構想再燃、クロップはアクセルを踏み続けるUEFAなどに警鐘
スーパーリーグの公式サイトより。※2021年5月「スーパーリーグ」のキャプチャ画像
「この判決は気に入っている」
ヨーロッパのメガクラブ12チームが単独のリーグ戦を行う「欧州スーパーリーグ」構想は、サポーターの反発などにより立ち消えた。しかし12月21日、UEFA(ヨーロッパサッカー連盟)がこのリーグ創設を阻止したことを、欧州司法裁判所が「違法」であると評決を下した。これを受けて、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長主導で動いたスーパーリーグ構想が再燃するのではないか!? と話題を集めている。
そうしたなか、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リバプールFC、チェルシーFC、トッテナム・ホットスパーFC、アーセナルFCの6クラブは、これまで発表していたUEFAのもとで戦うスタンスを継続するという声明を発表した。
今回、UEFAやFIFA(国際サッカー連盟)が、新リーグ創設を禁止できない、という判断が下されたのは、今後のサッカー界の指針にもなっていきそうだ。実際、クラブ、代表チームの試合数を少しでも増やそうとしてきたUEFAへの反発は強い。
そうしたなかリバプールのユルゲン・クロップ監督がこのほど記者会見でこの判決を受けて、リバプールが発表した声明に「100パーセント同意する」とした一方で、「この判決は気に入っています」とも明かした。
ドイツ人指揮官は次のように語る。
「FIFAやUEFA、その他のFAが、自分たちの思い通りにすることはできないということを、ようやく少しは理解するでしょう。でも、スーパーリーグについては、以前と同じ意見だ」
アクセルを踏み続けて選手が疲弊し続ける状態に、指揮官は危機感を抱いている。
「新しいものを作るということは、まず将来のことについて話さなければならない。ただ、より多くのゲームを開催することになるのだが、それについて私たちは誰も発言権を持っていない。今回少し揺れが起きた」
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すぐさまスーパーリーグ構想が再び動き出すようなことはなさそうだ。ただクロップはサッカー界を代表するように、特にUEFAやFA(イングランド・フットボール・アソシエーション)が、現状の問題改善へ真摯に取り組むことを願っていた。